Lazuliが開発・提供する、AI技術を活用したSaaSのクラウド製品マスタ「Lazuli PDP」が、カインズにおいて、商品情報をデジタル施策に活用するためのAIソリューションとして採用された。2022年4月より本格運用を開始する。
カインズは、関東地方を中心に店舗を展開するホームセンターチェーン。同社は、「IT小売業の実現」をコンセプトに掲げ、デジタル施策を推進している。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、顧客の購買行動が急速にデジタル化するなかで、同社はデジタルとリアルをシームレスにつないだ新たな購買体験の提供を目指している。そのためには、取り扱う商品の名前や規格、原材料などあらゆるデータを整備し、実店舗とECサイト双方で活用できるようにする必要があるが、従来の労働集約的な手法では、膨大な時間とコストが発生してしまう。この課題を解決し、短期に低コストで構築するためには、「Lazuli PDP for Retail」の採用が不可欠だったという。
カインズは、2021年11月からLazuliと協働で「Lazuli PDP for Retail」を活用したECサイトの必要情報整理の自動化の検証を実施してきた。ECサイトでは、リアルの店舗よりも詳細な商品情報や、顧客1人ひとりに合わせたレコメンデーションなどが求められる。同ソリューションでは、商品情報の収集、整理に加え、ECサイトに最適化した商品情報の整形を行うことが可能。これにより、顧客の商品探索性・発見性を高め、サイト全体のUXを向上させることができる。検証を経て、実運用への目処が立ったことにより、今回の本格運用の開始となった。
同ソリューションにより、カインズでは、データ整備に必要な工数を大きく削減するとともに、商品情報をほかのシステムやツールと連携させて活用できる基盤を構築。また、商品情報の収集、整理、拡張により、POSデータに代表される顧客データ分析やEC、AI活用の加速を実現することが可能となる。
Lazuliでは、今後は、カインズと商品情報の整備と活用を促進し、さらなるプロダクト開発に取り組んでいく予定とのこと。