クラスメソッドとLIXILは共同プロジェクトにより、 メルカリ・メルロジが提供する無人投函ボックス「メルカリポスト」の量産体制を構築した。IoTデバイスおよびシステムの設計開発・製造における実績を生かし、 メルカリ社サービスの全国展開に貢献していく考え。
メルカリ社は2020年2月にメルカリポストの試験運用を開始し、 翌2021年2月には全国のメルカリステーションやドコモショップへの設置開始を発表。 全国展開に向けたポスト筐体と筐体用ソフトウェア、 サービス基盤の開発・構築について、 メルカリ社からLIXILが受注し、 クラスメソッドはLIXILへの技術支援パートナーとして協働して開発にあたった。
クラスメソッドは、 LIXILが2018年10月から販売開始したIoT宅配ボックス「スマート宅配ポスト」の開発に際して、 IoTシステムアーキテクチャの設計・構築を技術支援した実績があり、 今回も2社で協働して開発を行った。 LIXILは製品ライフサイクルを考えたビジネス全般の取りまとめとキッチン製造などで培った板金加工技術を生かして筐体設計と製造ラインの構築を担当、 クラスメソッドは業務要件の検討から、 デバイスハードウェア・ソフトウェア開発およびクラウド上へのサービス基盤構築としてIoTシステム全般について担当している。
開発には業務とハードウェアとソフトウェア、 サービス基盤のそれぞれで仕様の調整と最適化が必要だったが、 クラスメソッドとLIXILは2社によるスクラム開発に取り組み、 短期間での量産化を実現。 特にソフトウェア部分については、 筐体用の電子回路開発への着手からアプリケーション開発まで約半年で完了することでビジネススピードに対応できたとのこと。
メルカリポストは通信機能を備えたIoT端末であり、 メルカリアプリと発送伝票の印刷、 ポストへの投函といった機能をクラウド上のサービス基盤へ情報を連携。 情報セキュリティにも留意し、 AWS IoTを活用したハードウェア認証に加え、 証明書の鍵情報はセキュリティチップに格納するなど、 情報セキュリティにも留意した設計としている。