倉庫見学でチェックしたい4つのポイント
前回の「キーワードは「細やかな」 EC物流会社選定のポイント」にて、「ECの発送代行の経験値を確認して下さい」とお伝えしました。今回は、その経験値の確認のしかたについてです。
経験値を確認するには、ズバリ、実際のセンター(倉庫)を見学することです。
営業マンの説明や見積書だけを見て、物流委託先を決定する人もいますが、それで本当に大丈夫でしょうか。営業で回っていると、「コストだけで委託先を決定した結果、委託して半年程しか経っていないが、別の物流会社を探すことになった」という話をよく耳にします。多くの場合、見積書を見ただけで倉庫見学はしなかった、というケースです。
もちろん、コストや担当の営業マンの対応も選定のポイントになると思いますが、実作業は倉庫という現場で行われています。話を聞くだけではわからない真実が、倉庫に実際に行けば見えてくるのです。
大切な商品を預けるのですから、倉庫見学に半日くらいは割いてもいいのではないでしょうか。
では、実際に足を運ぶ決意をしていただいたところで、物流会社の経験値を確認する上で、とくに気をつけてチェックしていただきたい4つのポイントを紹介します。
チェックポイント1:多品種小ロットの対応
EC事業者の特徴である多品種少ロットの物流は、多くの物流会社が対応には苦慮する難しいものです。うまく対応できているところは、システムを活用したり、運用面を細かく設計したりと、保管・入庫・出庫作業にさまざまな工夫を凝らしています。
チェックポイント2:出荷精度を高める施策
EC物流会社に求められるのは、正しい商品を、正しい期日に、正しい送り先へ発送することですが、正しい商品をピックアップするという1つの作業も、簡単なことではありません。
倉庫会社では、大量にある商品の中から、お客様が注文された「その1点」をピッキングしてきます。注文件数が多かったり、アパレルでサイズが複数あったりしたら、間違いが起きる可能性は高くなります。
そうした間違いを防ぐ施策の1つに、出荷検品の際に、JANコード(もしくはそれに等しいもの)をスキャナーで読み取るなど、デジタルな検品作業を取り入れるというのがあります。
目視検品の物流会社さんもあり、それを否定するわけではありません。ただし、目視検品で高品質なサービスを提供しているところは、それなりのルールを設定しているものです。そうしたルールがあるかどうか、ぜひチェックしていてください。