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ブランド毎に異なるECプラットフォームを活用 事業戦略に寄り添ったサザビーリーグ式EC運営とは

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 アパレルEC関連のさまざまなゲストをお招きし、ビジョナリーホールディングス(メガネスーパーの親会社)でEC・オムニチャネル推進を統括する川添隆さんと対談していただくこのコーナー。第18回は、株式会社サザビーリーグ 営業統括 WEB戦略部 部長の相川慎太郎さんが登場します。

デジタルシフトするマーケット 
サザビーリーグが挑戦するD2Cブランド「ARTIDA OUD」

ビジョナリーホールディングス 川添さん(左)/サザビーリーグ 相川さん(右)
ビジョナリーホールディングス 川添さん(左)/サザビーリーグ 相川さん(右)

川添 いま相川さんが携わっている業務の内容から、簡単にお伺いできますか?

相川 自社ブランドが運営するECサイトの構築や集客施策、各種分析といったマーケティングの支援を行っています。ただ、サザビーリーグの展開している40を超えるブランドすべてがECサイトを運営しているわけではありませんし、運営されているECサイトをすべて私が支援しているわけでもありません。ECサイトを持つブランドはそれぞれにECのチームを抱えており、自立できているブランドのECサイトは各チームで運用からマーケティングまでを完結させています。

川添 相川さんはいくつぐらいのブランドを見られているんですか?

相川 服飾、服飾雑貨ブランド中心に、だいたい13ブランドです。それらの支援業務を行っているのが私が所属するWEB戦略部という部署で、2018年の4月からは「ARTIDA OUD(アルティーダ ウード)」というオンライン限定ジュエリーブランドの事業責任者も兼任しています。

川添 ARTIDA OUDは立ち上げ時から、「既存のアパレル企業がスタートしたD2C(Direct to Customer)モデル」として注目を浴びていますよね。どういう経緯でカスタマイズオーダーができるD2Cブランドを立ち上げようと思われたのでしょうか。

相川 弊社はEC比率がまだまだ高くありません。そもそもサザビーリーグには「EC化率何%達成」のような経営目標がなくて、各ブランドが立てる事業戦略に沿ってEC化するかどうか考えなさい、ということになっています。Ron Herman(ロンハーマン)のようにECサイトを持っていないブランドも一部ありますが、それはそのブランドの戦略なので、無理にEC化へ引っ張っていくような全社的な方針はありません。そういった背景があるので、ARTIDA OUDに「ブランドを通してサザビーリーグのEC化率を上げる」という目標もないんです。デジタルシフトするマーケットに対して我々サザビーリーグはどういうやり方ができるか、と考えて始めたチャネル開発の形が、ARTIDA OUDです。

川添 デジタルシフトへのアプロ―チ自体にチャレンジするようなイメージですか?

相川 そうですね。

川添 「将来的には実店舗を出したいけど、リスクが高いのでまずはオンラインから始めます」というのが、いわゆるアパレル企業によるEC限定モデルのやり方だと思うのですが、ARTIDA OUDは少し違いますよね。

相川 そうですね。ショールーム型店舗は構想の中にあったのですが、それはどちらかというと補完機能であり、このブランドの主戦場はあくまでオンラインです。立ち上げ時のマーケット調査や現在の顧客施策も、基本的にはEC完結型を想定して行なっています。カスタマイズオーダーもそのひとつです。

川添 ちなみに、ジュエリー軸とEC限定モデル軸、どちらが起点だったんですか?

相川 最初に「ECで直販型」というD2Cのビジネスモデルを据えてから、商品をジュエリーに決めました。

石の種類、石の向き、リングの素材、サイズを選択することで、オリジナルのジュエリーを作ることができる
石の種類、石の向き、リングの素材、サイズを選択することで、オリジナルのジュエリーを作ることができる

川添 実際に始められてみて、反響はいかがですか?

相川 始動から7ヵ月が経った現時点では、計画通りに進行しています。また、立ち上げ半年のブランドとしてはリピート率が非常に高く、30%くらいはリピートのお客様です。まだデータが十分に溜まっていないので、実は本格的なOne to Oneメールマーケティングもこれから。特徴的な商品デザインであることを考えると比較的お求めやすい価格設定にしているので、現時点でリピート率が高いのは「D2Cならではの合理的な価格」、「洗練されたデザイン」、「ブランディング」などが要因なのではないかと考えています。

川添 ARTIDA OUDを立ち上げる際にベンチマークされたサイトはありますか?

相川 やはりD2C型のサイトやブランドですね。ジュエリーブランドの中だとニューヨークで生まれた「BaubleBar(バウブルバー)」、ものづくりと価格の合理性という観点から「Everlane(エバーレーン)」などを参考にしました。

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