前回、多くのECサイトにおいて以下のようなサイト内検索エンジンに関する課題があると述べました。
サイト内検索エンジン、よくある5つの課題
- サイト内検索エンジンの利用実態を把握していない
- ユーザーニーズにマッチした検索結果を表示できていない
- 販売戦略にマッチした検索結果を表示できていない
- 「お探しの商品はございません」で機会損失
- 表示のスピードが遅い(システムに大きな負荷がかかっている)
今回はそれぞれ具体的にどのような解決策があるか紹介していきます。
解決策1:アクセス解析ツールを利用した利用実態の把握
「サイト内検索エンジンの有用性は理解できるけど、施策としての優先順位を決められない」や「売上は上がるかも知れないけど、費用対効果が分からないので妥当な投資額が分からない」。これらの声は、EC事業者の率直な意見としてよくいただきますが、まさにその通りです。いくら有効そうな施策だからといって、現状を把握せずに、闇雲に投資すべきではありません。
それでは、どうやって利用実態を把握すべきか。答えは簡単です。既に利用しているアクセス解析ツールを利用すれば、複数の観点でサイト内検索エンジンの利用実態を把握することができます。
例えばGoogle Analyticsであれば、以下のように設定します。
- [アナリティクス設定]−[ビュー設定]−[サイト内検索の設定]から、「サイト内検索のトラッキング」をオンにし、
- 任意のクエリパラメータ(keywordやqなど)を設定し、
- 検索時に指定した任意のパラメータで検索キーワードを連携できるように設定する
「検索されたキーワード」「検索を伴うセッション数」「検索回数の合計」「結果のページビュー数/検索」「検索による離脱数の割合」「再検索の割合」「検索後の時間」「検索深度」などの、サイト内検索エンジンの活用状況の概況から、検索利用/非利用ユーザーにおける「直帰率」「ページ/セッション」「平均セッション時間」「コンバージョン率」「問合せ完了件数/金額」などの比較数値まで参照することができます。
各指標の詳細説明は割愛しますが、上記のように簡単な設定を行うだけで、サイト内検索エンジンの優先順位や妥当な投資額を検討するために必要な材料は集められるのです。
まずは、自社サイトのアクセス解析ツールでサイト内検索エンジンの利用実態を確認してみてください。