カゴ落ちメールに一定の効果 クリエイティブを変えさらに改善
カゴ落ち対策に特化した、ライトなマーケティングオートメーション「カートリカバリー」。ユーザー企業の動向を聞くと、「初期設定どおりにカゴ落ちメールを送るだけで、ある程度の効果は出るので、もっと効果を上げるためにクリエイティブやタイミングを研究しようという企業が増えています」と高山さんは言う。
カートリカバリーのユーザー企業で、イー・エージェンシーとともに7ヵ月間(取材時点)にわたり、定期的に改善を行い、カゴ落ちメールの開封率を上げようと取り組んできた、ある化粧品会社の例を紹介してくれた。
「とくに、カゴ落ちした後、最初に送るメールの効果を上げようと取り組んだ結果、7ヶ月前は開封率が43.9%だったのが、50%にまで上がりました」
7ヵ月の間で、大きな変更点としては件名を変えたこと。当初はカゴ落ちメールと言えばこれという鉄板の、「お買い忘れではありませんか?」というもの。そこから、「カートに商品が残っています」を試し、今では「商品のお知らせ」にたどり着いた。
「エモーショナルな訴求より、業務的にすべてを伝えない件名のほうが、効果が高いことがわかってきました。他の商材を扱うお客様にも横展開したところ、業種を問わず効果が上がっています」
開封後のコンバージョン率も向上している。
「カートに入れた後、しばらく時間が経つと商品が削除されてしまいますよね。それをこの化粧品会社様では、カートに商品が残ったままになるよう、システムを改修していただきました。それにより、お客様にカゴ落ちメールから直接、商品が入ったままのカートページに遷移していただけるようになったことも大きいと思います」
開封率、コンバージョン率を向上させた次のステップとして、カゴ落ちメールでのレコメンドにも挑戦している。
「カゴ落ちした商品の下に、関連商品を並べたクリエイティブでレコメンドを行っています。結果、関連商品のクリック率は上がっていますが、売上への貢献はまだまだ。クチコミを入れてみようかといったアイディアも出ています。これからさらに、改善していきます」