アパレル店舗の悩み
ヨーロッパのネットショップのページには、洋服のサイズやモデルの写真が少なく、商品の情報もシンプルなのが特徴だ。反対に日本の商品ページを見ると、詳細なサイズやいくつものモデルの写真などが掲載され丁寧に作り込まれている。これは日本とヨーロッパでの、購買行動の違いが関係している。
ヨーロッパは、法律で返品が認められている。そのためユーザーは、サイズ違いの商品や、シャツであれば、デザインの違うものを同時に購入し、手元に届いてから、不要な商品を返品することが多い。
悲鳴が聞こえてきそうだが、返品が当たり前のように日常化しているなかで、店舗では、それに対応するかのように、できるだけ同時にたくさんの商品を購入してもらうことに力を入れている。商品ページには、別の商品の画像を掲載してレコメンドするといった感じだ。そんなヨーロッパの環境だからこそ、このVIRTUSIZEが生まれてきた背景がある。
購買者は満足しているのか
そもそも購入者は、満足しているのかという疑問にぶつかる。アパレルショップを運営する店舗では、サイズ違いなどによる返品や交換をできるだけ減らしたいという課題がある一方、あまり返品がないから、大丈夫だと思っている場合、注意したほうがいいかもしれない。購入後サイズがぴったりだったのか、デザインはイメージどおりだったのか、購入者全員が満足しているかはわからないからだ。
日本の国民性からみると、購入してサイズが違ったり、思っていたイメージと違うといった場合でも、交換・返品しない人が多いし、また購入者の都合による交換、返品お断りのお店も多い。その時点で一度でも、不満が残ったユーザーは、そのお店では二度と購入しないというリスクが伴う。そしてもうひとつ、大きなアパレル業界の問題がある。それは、メーカーによってサイズがまちまちだということだ。同じSMLの表示でも、メーカーが変わると、サイズが微妙に違う。非常に困った問題だ。
そこでオンライン試着ツール「VIRTUSIZE」の出番だ。このVIRTUSIZEは、ヨーロッパは、もちろん日本でも「UR」「UNITED ARROWS」「LUMINE」「MAGASEEK」など大手アパレルショップが導入している。