楽天がYouTubeとの連携で目指す「Shopping is Entertainment!」の加速
楽天が今回Google(YouTube)とのパートナーシップに至った背景には、楽天市場が創業以来掲げてきた「Shopping is Entertainment!」というコンセプトがある。楽天グループの代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は、ネットショッピングの価値について以下のように語っている
「物を陳列して買ってもらう無機質なショッピングではなく、売り手と買い手のコミュニケーションがあって、買った人同士のコミュニティができて買っていく。そこに付加価値があり、楽天市場のベースにもなっています」(三木谷氏)
三木谷氏は、地方の小規模店舗からグローバルブランドまでが混在する楽天市場の多様性を強みとしつつ、「良い商品をいかにファンに知らしめるか」が長年の課題だったと明かす。YouTubeのクリエイターという「信頼される個」の力を通じて商品が紹介されることは、楽天市場の出店店舗にとっても熱量の高い顧客と繋がる大きな機会となる。
楽天グループにて専務執行役員コマース&マーケティングカンパニープレジデントを務める松村亮氏は、現在のEC環境において「ビデオ」の重要性が急増していると指摘する。
楽天はこれまでもライブコマースやショッピングSNS「ROOM」を通じて、SNS感覚の購買体験を提供してきた。特にROOMの月間アクティブユーザー数は2023年1月と2026年1月を比較すると41%増と成長しており、第三者の推奨による「ディスカバリー(発見)型」の購買が主流になりつつあることを明かした。
そして、今回の提携でこの流れは一気に加速する。今回のパートナーシップでYouTubeクリエイターは、楽天市場にある商品紹介をすることでアフィリエイト報酬を獲得可能になる。また、楽天からはクリエイターに収益アップのノウハウやセール情報が提供されるなどのサポートも行われる。
松村氏は「YouTubeのクリエイターが本当に欲しい商品を勧め、それをシームレスに楽天で買える体験は、これまでにない新しい顧客体験になる」と語り、このビデオコマースのパートナーシップが日本のECの形を次のステージへ進めると確信を示した。
