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コミュニティコマースにマストな「4C」をおさらい
前回の記事で、コミュニティとコマースを活用して事業成長を実現するために、四つの「C」が必要であるとお伝えしました。ここで改めて、その「4C」を振り返ってみましょう。
- Community(コミュニティ)
- Commerce(コマース)
- Consumer(コンシューマー=顧客)
- Contents(コンテンツ=口コミ・レビュー)
コミュニティコマースは、コミュニティとコマースをシームレスにつなげ、熱意あるコンシューマーの利用・参加を促す取り組みです。彼らがコンシューマーとして得た体験や口コミ、レビューといったコンテンツを商品開発、プロモーションなどに活用し、コミュニティやコマースの外に広げることで、新たな市場が生まれ、経済的にも好循環が生み出されます。
コミュニティコマースを成功に導くには、こうしたエコシステムを正しく描いた上で、「4C」を滞りなく循環させる必要があります。そのためには、コミュニティとコマースをはじめとする顧客接点の連携と、「コンシューマーが誰であるのか」をしっかりと理解できるような顧客基盤の構築を両立させなければなりません。
コミュニティコマース推進に重要な三つの「力」の掛け合わせ
こうしたエコシステムを円滑に回すために欠かせない要素として、次の三つの「力」が存在します。これは、事業成長を考える上での基本要素ともいえます。
- 商品力
- 販売力
- コミュニケーション力
コミュニティコマースで実現した「4C」を循環させつつ、これらの「力」とどう掛け合わせながら事業成長に貢献するか。これは、今後コマースの世界で生きていく上での命題だといえるでしょう。
たとえば、現代の事業者は
- 商品力や重視されるつながりが、「もの」から「サービス」に移行している状況を考慮した商品開発
- 顧客接点の多様化にともなう販売チャネルの変化やオムニチャネル化
- サードパーティCookieの廃止によって変化するコミュニケーション力やコンシューマーとのつながり方を踏まえた対応
などが求められています。自社の「商品力」「販売力」「コミュニケーション力」に対する評価は、こうした環境変化に対する施策を実現できているか振り返る際のチェックポイントとしても活用可能です。
熱意あるコンシューマーと緊密につながるためのコミュニティコマースは、こうした変化に対応するための施策として企画・実装できると、より効果を発揮します。
以降は、事業成長のドライバーとしてコミュニティとコマースを密接につなぎ、上手に活用している先進事例から、どう「4C」を循環させ、三つの「力」への貢献度を高めているのか考察していきます。