NECは、カメラ映像を分析し人物の性別、服・帽子・靴の色や形状など曖昧な外観属性情報から特定の人物を高速・高精度に検索できる映像分析向けの「あいまい検索技術」を開発した。同技術を活用することで、施設内における迅速な迷子捜索などが可能となる。同社は、同技術を提供中の「NEC映像分析基盤」にて、2023年度中に実用化予定だという。
今回同社が開発した技術は、カメラに映っている人物の視覚的な特徴から、性別、上下それぞれの服や帽子、靴の色・形状、鞄などの持ち物の情報といった100以上の属性情報をAIによる推定の確信度とともに付与することができる。特定人物の検索の際には、それぞれの検索条件について、記憶とAIによる推定、双方の曖昧さを考慮し合致度合いの総合判定、検索結果出力を行う「あいまい検索技術」の活用。対象人物の効率的な発見につなげる。また、顔画像なしで外観属性の推定を実現することで、カメラ映像からの高速・高精度な人物検索だけでなく、プライバシーに配慮した運用も可能としている。
今後同社は、来場客の属性情報を分析するマーケティング領域などへ同技術の適用を進めるとともに、アパレルなどのECサイトにおける検索体験向上など、映像分析以外の領域にも応用を検討するとしている。
