今話題のChatGPTとOpenAIについてまずは学ぼう
ChatGPTは、大規模な自然言語処理を実現するニューラルネットワークモデルのチャットボットです。GPTは「Generative Pre-trained Transformer」の略語で、ChatGPTは自然な対話からユーザーが求める文章を生成できるほか、複雑な質問にも素早く反応できます。
ChatGPTを開発しているのは、2015年12月に設立されたアメリカの団体「OpenAI」です。実用可能なAIの提供を目的として設立された同団体は、TeslaのCEOであるイーロン・マスク氏や、アメリカのスタートアップ投資家 サム・アルトマン氏など、ビジネス界の著名人が設立した点からも注目を集めています。
AIと聞くと、不自然な文章を生成することも多い、一昔前のものを想像する方もいるでしょう。既にChatGPTに触れたことがある方は、生成された文章の精度の高さに驚いたのではないでしょうか。
この発展のスピード感は、当社を含むAIの研究者も驚いているのが実情です。Google Researchが発表した『Characterizing Emergent Phenomena in Large Language Models』に掲載されているグラフを見ると、限界に達していたと思われていた精度(縦軸)が、ある計算量(横軸)を境に急激に改善していることがわかります。
あまりの進歩に、Microsoftの共同創業者ビル・ゲイツ氏は「ChatGPTは現時点で最重要なイノベーションである」と言及しています。ここからも、ChatGPTへの期待の高さがうかがえます。実際にMicrosoftは、AIの進歩を加速させることを目的にOpenAIとの長期的なパートナーシップを発表し、数十億ドル規模の投資を行っています。