StripeとPayPalとは
まず、StripeとPayPalはどのような決済代行サービスなのか確認しておきましょう。

Stripeとは
まずは「Stripe」とはどのようなサービスなのか見ていきます。
Stripeとはオンライン決済インフラのひとつで、日本をはじめ世界195以上の国・地域でサービスを提供しています。Stripeのプラットフォームを通じてクレジットカードやGoogle Pay、Apple Pay、コンビニ決済などさまざまな支払い方法に対応できるため、独自にシステム開発などを行わなくても複数の決済手段を導入できます。
ただし、返金時に利用者へ全額もしくは一部金額を返金することも可能ですが、手数料が発生する可能性がある点には注意が必要です。また、元の取引で生じた手数料分に関しても払い戻しはされないため注意しましょう。
Stripe利用のメリット
ECサイトを運営する事業者はアカウントを作成する必要がありますが、ECサイトの利用者自身はアカウントを作成する必要がないため手軽に利用できるのがメリットです。決済手続きがシンプルになるため、利用者はECサイトで「この品物が欲しい」と思ったときにすぐ決済できます。そのため、「決済手続きが面倒だから購入をやめよう」と離脱してしまう人を減らせるでしょう。
また、料金体系がシンプルで、初期費用や月額費用が無料なのはもちろん、決済手数料は一律3.6%で明瞭会計であることが大きなメリットです。流行のウォレット払いに対応していることも、利用者にとってメリットだと言えます。
PayPalとは
次に、「PayPal」についても見ていきましょう。
Paypalの特徴・注意点
PayPalとは決済代行サービスのひとつで、グローバルに利用されており、幅広い認知度と信頼性を誇ります。あと払い決済「Paidy(ペイディー)」を運営する株式会社Paidyを買収したことで名前を知っている人も多いのではないでしょうか。
グローバルなサービスのため日本円以外の通貨にも対応。しかし、日本円以外を利用する際には為替手数料や通貨換算手数料などがかかり、割高になる可能性もあることが注意点です。
PayPal利用のメリット
事業者自身のアカウント作成のほか、利用者もアカウント作成の必要がありますが、アカウント取得後は決済用のクレジットカードや銀行口座を登録することで使えるようになります。登録の手間はかかりますが、ECサイトでカード情報を入力する必要がないことから、アカウントだけで安全に利用できることがメリットです。
初期費用無料で利用できる点や、海外通貨にも対応している点も、事業者にとってはメリットとなるでしょう。
その他のオンライン決済サービス
StripeやPayPal以外にもオンライン決済サービスはさまざまな種類があります。一例として、以下のようなサービスが挙げられます。
- Square
- NP後払い
- ルミーズ
- PAY.JP
- WeBBy
それぞれ機能面や手数料などが異なるため、違いを比較して自社に適したサービスを導入しましょう。
徹底比較「Stripe」と「PayPal」の違いは?

StripeとPayPalにはどのような違いがあるのか、項目別に詳しく見ていきましょう。
決済手数料などの費用
StripeとPayPalの費用面での違いは、次のようになっています。
Stripe | PayPal | |
---|---|---|
初期費用 | 無料 |
無料 |
月額費用 | 無料 | 無料 |
決済手数料 | 3.6% | 国内:3.6%+40円/件 海外:4.1%+40円/件 |
入金手数料 |
無料 ※料金体系により有料(250円) |
5万円以上:無料 5万円未満:250円/件 |
StripeとPayPalはいずれも初期費用・月額費用なしで利用スタートできます。決済手数料をはじめとするさまざまな手数料に違いがあります。「海外利用が多い」「少額の入金が多い」など、自社の状況に合わせて選ぶと良いでしょう。
決済方法と使えるクレジットカード
StripeとPayPalで使えるクレジットカードブランド、またその他の決済方法について見ていきましょう。
Stripe | PayPal | |
---|---|---|
カードブランド |
VISA 中国銀聯(CUP) eftpos オーストラリア |
VISA UnionPay(銀聯カード) |
その他決済 |
Apple Pay 銀行振込 コンビニ決済 など多数 |
銀行口座からの口座振替 |
StripeとPayPalいずれも、代表的なクレジットカードブランドは利用できることがわかります。その他の決済方法については大きな違いがあり、StripeとPayPalでは銀行振込を利用できますが、さらにStripeでは各種ウォレット払いを利用可能です。どちらを利用する人が多いかで導入するサービスを検討しても良いでしょう。
年齢制限
Stripeでアカウントを作成できるのは「13歳以上」となっています。さらに「18歳未満」の場合は法定後見人による同意が必要です。
また、PayPalに関しては、「18歳以上」でなければ利用できません。
導入までの所要時間
導入までの所要時間はStripeで数分程度、PayPalで2〜4週間程度かかります。PayPalの導入を考えているなら、計画的に行う必要があるでしょう。
こんな事業者におすすめ!「Stripe」と「PayPal」
今までStripeとPayPalの特徴を見てきましたが、どのような事業者におすすめなのか紹介していきます。
Stripe
Stripeがおすすめなのは、以下のような事業者です。
- 多様な支払い方法に対応している決済サービスを導入したい
- すぐにでも始めたい
- 若年層の利用者が多い
- 決済手数料が安いほうが良い
このような事業者にとってはStripeの導入がおすすめです。
PayPal
次に、PayPalがおすすめの事業者は、このような特徴があります。
- アカウントを作成することで信頼性のある取引をしたい
- グローバルに展開したい
- 初期費用無料で始めたい
PayPalもStripe同様に国内外問わず幅広く利用されているため、さまざまな事業者におすすめできるサービスです。
StripeとPayPalの導入方法
最後に、StripeとPayPalを導入する方法についてそれぞれ簡単にご紹介します。
Stripeの導入方法
Stripeを導入するには、次の手順で行います。
- Stripe公式サイトの「今すぐ始める」をクリックする
- 「Stripeアカウント作成」でアカウントを作成後、必要事項を入力し、ボタンをクリックする
- メールを受信したら「メールアドレスを確認」をクリックする
- 「本番環境利用の申請(Stripeアカウントの有効化)」を行う
- 「Stripeアカウントを有効にしました」と表示され、完了
Stripeの導入は約5〜6分で完了します。
PayPalの導入方法
PayPalを導入するには、次の手順で行います。
- ビジネスアカウントを登録する
- 初期設定と本人確認手続きを行う
- 決済サービスを選択する
ビジネスアカウントの登録は1分程度で完了しますが、本人確認手続きなどに時間がかかるため、PayPalの導入には2〜4週間かかることに注意しましょう。
StripeとPayPalの特徴や違いを知ってECに合ったオンライン決済を選ぼう
StripeとPayPalには、今回ご紹介したように費用面、使える決済方法、年齢制限、導入までの所要時間などさまざまな違いがあります。特に、使える決済方法や費用面の違いは使いやすさ、コストパフォーマンスを考える上で非常に重要なポイントです。よく検討し、自社のECサイトに合った決済方法を選びましょう。