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季刊ECzine vol.09 定点観測

越境ECに学ぶ脱プラットフォーム依存 未来につながる倉庫の選びかた


 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オープンロジの伊藤さんに、物流について聞きました。※本記事は、2019年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.09』に掲載したものです。

越境EC「3つのハードル」 物流は倉庫オペレーションの海外対応が要

 越境ECと言えば日本から他国へのイメージが強いが、今注目すべきは他国から日本への動きが活発になっていること。国内ECが成熟期を迎え競争が激化する中、新たな販路を求めて海外に進出する事業者が増えてきたのだろう。

「越境ECには3つのハードルがあった」と伊藤さんは話す。ひとつはカスタマーサポートだ。海外のサイト利用者とのやりとりを外国語で対応できる人材の確保が難しいとされていたが、現在は翻訳ツールやチャットボットの技術が発達し、人にかかる負荷が軽減されたことでハードルも遥かに低くなってきている。

 次に決済だ。国によって異なる決済手段が参入のハードルになっていたが、現在はグローバルにまたがる決済システムが整備されつつある。今後はキャッシュレス化が進み、決済がますますボーダーレスになっていくだろう。

 最後は物流だ。配送の領域では、EMSの121カ国対応といった大手配送キャリアの利便性向上に加え、国ごとに特化した配送の強みを持つ会社も登場している。配送キャリア間の競争が生まれることにより、サービスの品質もさらに高まっていくだろう。

 では、倉庫の領域はどうか。伊藤さんは「海外配送に対応したオペレーションにはなっているとは言えない」と指摘する。海外配送に必要なオペレーションとして、「インボイスをその国の言語で印字する」「輸出禁制品を管理する」などが挙げられる。過去に輸出の禁じられた商品を送ってしまい、現地の大使館を巻き込んだ大問題にまで発展したケースもあったと言う。配送のハードルが低くなったぶん、倉庫のオペレーション次第でそのようなトラブルも発生しやすくなったと言える。伊藤さんはこうまとめた。

 「カスタマーサポート、決済、そして配送のハードルがどんどん下がって越境ECに参入しやすくなっている一方、デジタル化されておらず、システムも整っていない倉庫だけが一歩遅れている印象は否めません。越境ECの発展において倉庫がボトルネックにならないよう、進化していかなければならないと感じています」

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