セールスフォース・ドットコムとアリババクラウドは、中国における多国籍ブランドの事業成長を支援するため、中国本土で設計・構築を行うヘッドレスコマース製品「Salesforce Social Commerce」の提供開始に向けて合意したと発表。
中国でのビジネスはSalesforceの多くの顧客にとって非常に重要だが、中国本土で事業を展開する際、企業はパフォーマンス、データレジデンシーに関するコンプライアンス、現地のプラットフォームとの連携の難しさなどの課題に直面していた。
また、ソーシャルネットワーク上のコミュニティを活用し、Eコマースの販売を促進するソーシャルコマースが中国国内で普及。企業にとっては現地のプラットフォームとの連携がとりわけ困難な課題となっている。Salesforce Social Commerceは、このようなソーシャルコマースの成長を念頭に置いて構築。企業が中国における全てのストアフロントのデータを一元管理できるよう支援し、現地の主要なシステムとの連携を可能にする。
Salesforce Social Commerceとは
拡張性と安全性
Salesforce Social Commerceはアリババクラウド上に構築され、中国国内でホストされることを想定している。これにより、今後も著しい成長が予想される中国のコマース・エコシステムで必要な拡張性を備えるとともに、現地のデータレジデンシーに関する規制とコンプライアンスに対する顧客の懸念にも対処する。
Salesforce Social CommerceはAPIファーストの手法で構築されており、ブランド固有の市場ニーズに合わせて製品を拡張することが可能。
中国向けに構築
製品ローンチに伴い、Salesforce Social Commerceはソーシャルネットワークのミニプログラムや「.CN」の中国ドメインのウェブサイトなど、中国固有のチャネルでのEコマースをサポートし、顧客の注文管理システム(OMS)、商品情報管理システム(PIM)、配送業者など、主要なデジタルコマースシステムと連携する予定。 また、標準的な決済処理として、アリペイなど現地の決済システムにも対応する予定。
中国のEコマース市場が急速に発展する中、Salesforceとアリババクラウドは、Salesforce Social Commerceの新機能や連携機能を定期的に提供し、顧客が市場のトレンドを把握するために必要なツールを提供していく。
Salesforce Social Commerceは、2021年後半に一般提供を開始する予定。販売主体はアリババクラウドを予定。