2014年1月創業のBlockstreamは、ビットコインの開発を手がけてきた技術者が数多く所属し、暗号通貨やビットコインの基盤技術であるブロックチェーンをさまざまな業界や用途で利用するためのプロダクト開発を行っている。
同社は、ブロックチェーン関連サービスの開発を促進するためのオープンプラットフォーム技術「サイドチェーン」を発表。ビットコインで用いられるブロックチェーンと連動しながらも、ブロックチェーンから分岐した形で新たな技術開発が行えることを特徴としている。このため例えば、さまざまなデジタル通貨を束ねるプラットフォームや、契約書で定義した手続きを自動化する「スマートコントラクト」の仕組みを開発することが容易になる。
デジタルガレージは今回、子会社DGインキュベーションを通じ、BlockStreamにHorizon Capital、AXA Strategic Venturesなどと共に出資。Blockstreamは今回のSeries A増資で5500万ドルを調達した。
デジタルガレージは出資を契機に、日本市場向けのFinTech関連サービスの開発と実証実験をさまざまな企業と連携するオープンイノベーション形式で行う。米国ですでに注目を集めている「リーガルテック」(法務のIT化)領域において、DGIの出資先である弁護士ドットコムと連携。同社のクラウド契約サービス「クラウドサイン」を発展する形で日本の商習慣に最適化したスマートコントラクト・システムを開発することを検討している。このほか、デジタル通貨や各種ポイントサービスなどを利用可能な次世代決済プラットフォームの開発をクレジットカード会社や銀行とコンソーシアムを組織しながら進めることも予定している。