ショートムービープラットフォーム「TikTok」は、マクロミルに調査を委託し、TikTokが日本へもたらす経済的・社会的効果を総合的に分析する初のレポート「TikTok Socio-Economic Impact Report 2024〜日本における経済的・社会的影響〜」を公開した。
同レポートでは、TikTokが日本にどのような価値をもたらすのかを「経済的価値」「ユーザーにとっての価値」「クリエイター経済圏としての価値」の3つの軸で分析している。
経済的価値
調査によると、TikTokによって生まれた推定消費額は1,772億円。この消費額をもとにした国内名目GDPへの貢献額(以下、GDP貢献額)は4,741億円で、雇用者数としては2万6,000人に影響を与えたことが判明。中でも中小企業に対してのGDP貢献額は606億円、5,300人の雇用に影響を与えたと発表している。
なお、同調査では、TikTokユーザーのうち30.5%が「TikTokで動画を見て商品やサービスの購入経験がある」と回答。若年層ほど購入経験の割合は高い傾向にあるものの、60代でも17.6%は経験があると回答した。同社は、ここからTikTokは広い世代の消費行動に影響を与えていると見解を述べている。
ユーザーにとっての価値
同調査では、「TikTokユーザーの56.3%は、ほぼ毎日TikTokを視聴している」と判明。スキマ時間に視聴をするユーザーが多く、TikTokを見ることが“生活の一部”となっていることが推察されるという。閲覧されている動画のジャンルは、ライフハックや料理・家事、美容系、エンタメなど多様なコンテンツとなっており、TikTokユーザーの79%が「TikTok動画はたくさんの情報に出会える」と感じていることがわかっている。
クリエイター経済圏としての価値
同調査では、TikTokがクリエイターの経済圏にもたらす影響についても分析している。クリエイターや企業、自治体に対してインタビューを実施したところ、クリエイター9人のうち全員が「TikTokで認知を拡大したことで企業案件の増加や自身の事業にプラスの影響があった」と回答したという。
また、TikTokユーザーの43.3%が「クリエイターが紹介した商品やサービス、企業・自治体とのコラボレーション動画などを見て、企業や自治体に興味が湧いた」、47.7%が「クリエイターが紹介した商品に興味が湧きやすい」と答えており、インタビューを実施した企業や自治体15団体のうち11の団体がクリエイターとのコラボレーションでフォロワー数が増えたと回答しているとのこと。