スポーツ用品販売のアルペンは、新物流戦略のひとつに「ECのサービスレベルの向上」を掲げており、その一環として2024年春に愛知県稲沢市に延べ床面積1万坪のEC旗艦倉庫「中京フルフィルメントセンター(以下、中京FC)」を開設する。
同社は、愛知県にEC倉庫を開設することで西日本エリアへの配送リードタイム短縮を図る。また、愛知県にはメイン拠点となるディストリビューションセンター(在庫型物流センター)が存在するため、千葉県にある東日本FCよりも迅速に商品の供給および店舗向け在庫との共有が可能であり、取扱アイテムの拡大と在庫高のコントロールを実現。ユーザーニーズに柔軟に対応するとしている。
また、旗艦倉庫として延べ床面積1万坪の広さを確保することで、ささげ機能の一部であるEC商品の撮影スペース拡張を実現。様々なカテゴリーの商品の販売サイト登録を迅速におこない、今まで以上に強固で効率的な物流体制の構築を目指すとのこと。
物流DX促進、ギークプラス社のEVEを継続導入
同社では、2018年より一つ目のEC倉庫である東日本FCにギークプラス社製の自動搬送ロボット「EVEシリーズ/P800R」を導入しており、現在は216台のロボットが稼働している。ロボットの導入により、2023年時点(2018年対比)で生産性を4倍向上させ、出荷リードタイムを2分の1に短縮することに成功しているという。
その生産性や保管効率の高さ、需要に合わせて流動的に倉庫内のレイアウトを変更できる点に加え、同社のオーダー特性に応じたロジックの変更・プログラミングの構築など、これまでの東日本FCにおける実績から、春開設の中京FCでも継続導入を決定。立ち上げ段階では29台のロボットで運営を開始し、ECビジネスの成長に応じて順次拡張していくとのこと。加えて、導入するロボ棚の高さを1.2倍へ変更し、保管スペースを増加したことで保管効率も向上させている。同社は、ギークプラスとの協業を一層強化し、国内トップレベルの作業生産性とサービス向上を目指す考え。