イトーキは、物流拠点「イトーキ東京テクノパーク」(埼玉県川口市)を移転し、新たな物流拠点として「イトーキ東京ロジスティクスセンター」(埼玉県草加市)を2023年8月16日に、「イトーキ東京BASE」(東京都江東区)を2023年11月1日に開設する。
新物流拠点開設による狙いは、次のとおり。
東京都内に拠点を構えることによる「首都圏供給網の再構築」と「人材不足への対応」
開設する2拠点のうち一方を東京都内に構えることで、広範囲の顧客層にアクセスしやすくなり、さらに全国にある生産工場からの中継拠点として機能させることで、配送時間の短縮と首都圏への配送効率の最大化を狙う。また、人口の多い東京に拠点を構えることで人材不足にも対応する。トラック輸送から貨物輸送へ、環境へ配慮した輸送もより進めていく。
管理システム導入による「倉庫運用の効率化」と「車両待機時間の削減」
両拠点には、商品の入荷から出荷までを管理する倉庫管理システムや、トラックの入荷時間などを管理するバース管理システムを導入。また、「イトーキ東京ロジスティクスセンター」にはパレットラックを多く採用しているほか、上り下り専用のダブルランプウェイによる構内の混雑緩和、雨天作業可能な屋根を構えた中央ランプにより、倉庫稼働率の向上と車両待機時間の削減による効率的な運用を目指す。
コミュニケーションを重視した事務所で、効率化だけでなく快適に働ける空間をデザイン
同社社員と協力会社社員がともに滞在する拠点だからこそ、ワーカー同士のつながりとコミュニケーションを重視。効率的かつ快適に働ける事務所としてデザインを施している。
「イトーキ東京ロジスティクスセンター」のコンセプトは「Connecting&Communication」。一つの空間を、グループアドレスを採用して緩やかにエリア分けしつつ、空間全体を横断するように広めの通路を設けることでワーカーの移動と出会いを促進。さらに、中央エリアにコミュニケーションの場となる共用のミーティングスペースを設置することで、部門間および社内外の関係性を構築しやすいレイアウトにしている。
11月に開設する「イトーキ東京BASE」でも、同社社員および関係会社社員がともに快適に働ける事務所を設ける予定となっている。
災害などに強い物流拠点
移転した土地は大雨・洪水リスクの少ない平地で、建物には横揺れに強い免震構造を採用。また停電時には自動的に電力供給が開始され、3日間(稼働8時間)の最低電力を維持できるなど、災害発生時のリスクを最小限に留める。