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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzineニュース

若年層のECでの日用品平均購買金額が前年比126%に 利用額が増えた人は利便性を評価/博報堂調査

 博報堂のEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」は、シンクタンク博報堂買物研究所とともに、博報堂DYグループ「ショッパーマーケティング・イニシアティブ」の取り組みとして、直近1年以内にECで買物をした生活者を「EC生活者」と定義。利用実態や生活意識を聴取する「EC生活者調査2023」を実施した。

 今回の調査は、パンデミックで需要が拡大したECの利用や浸透度、および世界的な経済不安にともなうEC生活者の意識への影響、EC生活者が求める機能を明らかにすることで、今後のECが提供すべき価値について知見を得るために行われた。

 同調査結果の詳細は、次のとおり。

EC利用は幅広い年代に浸透し、1年以内のEC利用率83.6%、月1回以上は64.4%

 生活者の1年以内のEC利用率は全体で83.6%となり、幅広い年齢層で高い水準にあることが判明した。

 主要ECサイトを月1回以上利用する人の割合は、2023年は64.4%。2020年比では+2.5pt、2021年比では+0.3ptという結果となった。コロナ禍がひと段落した2023年も伸長しており、生活者のEC利用の浸透がうかがえる。

直近1年間の性年代別EC利用率
直近1年間の性年代別EC利用率
2020-2023年調査より:年代別主要ECサイト利用者のうち、月1回以上利用者の推移
2020-2023年調査より:年代別主要ECサイト利用者のうち、月1回以上利用者の推移

20代以下を中心に日用消費財のEC購買金額が増加、【利便性】が重視される

 購買ログ分析では、日用消費財のEC購買金額が2021~2022年にかけて108%の伸長率という結果に。オフラインの伸長率102%と比較して高く、日用消費財の購買においてECシフト化がうかがえる。

 20代以下では日用消費財のEC平均購買金額が前年比126%と大きく伸長した。

 日用消費財のEC平均購買金額が前年から1万円以上伸びた人は「重たい商品の配達」や「定期的に買いたい商品を買う」など、ECの「利便性」を評価していることがわかった。

2022年 日用消費財カテゴリー購買金額比較(全体)
2022年 日用消費財カテゴリー購買金額比較(全体)
2022年日用消費財カテゴリーECでの購買金額(年代別)
2022年日用消費財カテゴリーECでの購買金額(年代別)
ECでの購入金額が2021年から2022年にかけて1万円以上伸びた人の特徴的なEC利用状況(購買ログデータより)
ECでの購入金額が2021年から2022年にかけて1万円以上伸びた人の特徴的なEC利用状況(購買ログデータより)

EC金額シェア率はトイレタリーカテゴリーの増加が顕著に

 日用消費財のカテゴリー別で、EC金額シェア率が2021年度と比較して2pt以上増加したのは化粧品(2021年度比+2.8pt)、おむつ・生理用品(同年度比+2.4pt)のトイレタリーカテゴリーだった。

カテゴリー別 2021-2022年 EC金額シェア率の変化
カテゴリー別 2021-2022年 EC金額シェア率の変化

物価上昇を受け、EC生活者の節約意識高まる 食料品・日用雑貨品は安価商品購入、ファッションは買い控えで対策

 物価上昇を受け、EC生活者の72%が「節約意識が高まった」と回答。特に食料品・ファッション・日用雑貨品カテゴリーでは、半数以上が生活防衛策を実施していた。

 具体的な節約行動として、食品・日用雑貨品ではより安い商品安価な商品を選択し、 ファッションカテゴリーでは「商品の買い控え」が意識された。

EC生活者の節約意識の高まり
EC生活者の節約意識の高まり
カテゴリー別 生活防衛策をとった人の割合
カテゴリー別 生活防衛策をとった人の割合
カテゴリー別 買い方に変化があった人の割合
カテゴリー別 買い方に変化があった人の割合

EC機能の利用意向:生活者ニーズの高いEC機能は即配、カスタマイズ・パーソナライズ。

 EC生活者の約15%が即配サービスを利用している。サービス利用経験者では即配やカスタマイズ機能・パーソライズ機能への満足度が高く、生活者起点でニーズの高いサービスが今後重要である。

EC通販ですごいと感じたサービス・機能
EC通販ですごいと感じたサービス・機能
調査概要
  • 調査時期:2023年1月
  • 購買ログデータ取得期間:2022年1月~2022年12月(2ヵ年比較は21年1月〜12月)
  • 調査エリア:全国
  • 調査対象者:1年以内にECを利用したことのある15~69歳男女
  • サンプル数:通常ウェブ調査5,000s+購買パネル調査4,938s 計9,938sを本調査で回収
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査会社:インテージ

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