レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ(以下、レノボ)は、ビジネスにおける人工知能(AI)導入を世界的に加速するため、インフラストラクチャー・ソリューションの拡大に3年間で10億米ドルの投資を行う計画を発表。
これまで複雑であった新AI機能の実装を容易にするため力を注ぐため、AIをデータソースに実装。業界トップクラスのパートナーからなる広範なネットワークを活かした次世代ターンキー・ソリューションを構築する。これにより、金融、製造、ヘルスケア、小売、スマートシティなど様々なアプリケーションを使って離れた場所でも生成AIを利用し、豊富なデータに基づく意思決定を大量に行えるようになるという。
また、レノボの投資戦略の一環として、「レノボAIイノベーターズ・プログラム」を拡張するために1億米ドルの追加投資が決定している。同プログラムでは、業界をリードする独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)45社からなるエンドツーエンドのエコシステムを形成しており、パートナーと協力して生み出した先進的なAI対応ソリューションを、すでに150種類以上提供。これらのソリューションを利用すれば、企業は、生成AI、コンピュータ・ビジョン、予測、バーチャル・アシスタントなど、最先端のAI機能を、迅速に導入・活用可能となる。
AIイノベーターズ・プログラム
ソフトウェア・パートナーのエコシステムを形成する「レノボAIイノベーターズ・プログラム」では、パートナー企業と協力し、顧客のニーズに合わせ、効果が実証済みですぐに導入可能なAIソリューションを開発。コンピュータ・ビジョン、音声認識、予測、セキュリティ、バーチャル・アシスタントなど、エンドツーエンドのオペレーションに必要なソリューションをあらゆる業界に提供している。
また、新設の「レノボAIディスカバリー・センター・オブ・エクセレンス」では、レノボのデータサイエンティスト、AIの設計者、エンジニアが、AIソリューションの検討、導入、拡張をサポート。また、最適なソフトウェア・パートナーやAIに最適化したインフラを顧客に紹介するとともに、レノボのAI委員会が設定する責任あるAIのためのガイダンスも提供する。
ISVパートナーによるAIソリューション
レノボは、強力な大規模言語モデル(LLM)と組み合わせ、ホスピタリティや小売産業の現場で自動接客サービスを24時間年中無休で提供できる、生成AIバーチャル・アシスタント向けのエンドツーエンド・ソリューションを、DeepBrain AIで提供している。
レノボとGuiseが協力して提供する革新的なAIソリューションは、事前予測による予期しないダウンタイムの削減、顧客行動への理解の深化、コンピュータ・ビジョンや予知保全、生産ラインの異常検知による工程の最適化を実現している。
Al Hathboor Bikal.aiとレノボは、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャ・リサーチ・テクノロジー・イノベーション・パークにおいて、AIを活用したデータセンターを構築、サービスの展開を開始。両社は、レノボがサービスとして提供するTruScaleハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)とAIを活用し、さまざまなセクターにおけるデジタル・トランスフォーメーション・プロジェクトを通じて、AI機能へのアクセスを、公的機関や民間企業と協力して提供。性能および効率を向上させるとともに、電力消費量の低減を図っている。
データが存在するあらゆる場所にAIを
新しいLenovo ThinkEdge SE360 V2は、処理能力を増強し、コンピュータ・ビジョン、音声AI、生成AIなどのAIソリューションの導入を可能にする最新の専用エッジ・サーバー。コンピュータ処理を拡張・スピードアップし、データ生成源において大きなワークロードを実行できるようにする。Intel Data Center GPU Flex Series、NVIDIA AIプラットフォーム、Qualcomm Cloud AI 100プラットフォームにも対応。利用可能な最小のフォームファクターでGPU密度の最大化を実現する。
同社はインフラ以外でも、最先端のスマートデバイスやソリューションを用い、AI実装によってあらゆる業界でデータサイエンスを利用できるように。また、コラボレーションを強化するため、市販の新たなThinkPadラップトップに、新しいLenovo Viewアプリケーションを搭載。AIを活用したコンピュータ・ビジョン技術により、ビデオ画質の向上とツールの拡充を図る。