アリババグループは12月12日、今年のダブルイレブンにおけるTモールグローバルの流通総額について発表した。Tモールグローバルではスポーツ・アウトドア用品の流通総額が大幅に伸び、サーフボードとスケートボードは前年同期比で30倍以上、ゴルフ用品は11倍以上、サイクリング用品は450%以上増加したという。同社は、マクロ環境は厳しいものの、アリババのプラットフォームでは中国の消費者による生活必需品以外への支出に回復の兆しが見られると説明。新型コロナウイルス感染症関連の影響から、スケートボード、ゴルフ、サイクリング、フリスビーなど非接触型屋外スポーツを楽しむ若者が増えたとのこと。
アリババグループのIR責任者であり、同グループのサステナビリティ運営委員会のひとりでもあるRobert Lin氏は次のように述べている。
「アリババのプラットフォームではダブルイレブンの売上から、アパレル、家電製品など生活必需品以外の支出が回復の傾向にあるとわかりました。また、アウトドアスポーツ用品、ペット用品、ヘルス・ウェルネス用品には長期的な成長が見られます。中国には繰り越し需要があり、新型コロナウイルス感染症関連規制が徐々に解除されれば、生活必需品以外の消費は継続的に成長するものと思われます」
こうした状況の背景には、マクロ経済の変動による影響を受けにくい富裕層ユーザーの存在が挙げられる。2022年9月30日までの12ヵ月間で、1億2,400万人のユーザーがタオバオ(淘宝)とTモールで合計1万元(約20万円)以上を消費しているという。
なお、中国におけるアリババのプラットフォーム利用者は10億人以上。同プラットフォームにおける流通総額は、中国全体の消費のうち最大18%を占めている。