メルカリ総合研究所は、「メルカリ物価・数量指数からわかる9月トレンド」を発表した。
「メルカリ物価・数量指数」は、フリマアプリ「メルカリ」を活用し、メルカリ内の取引価格と流通数量の変動状況を、メルカリにおける商品カテゴリーごとに月単位で表す価格指数・数量指数。個人間商取引における消費者の需要を可視化していく取り組みだという。各種データを参照した消費トレンドを発信している報道関係者をはじめ、物価変動を取り扱うマクロ経済学、消費者行動、マーケティングなどの研究者に情報を開示し、経済・研究活動に寄与することを目的としている。
同調査結果では、メルカリの“中カテゴリー”に限定し、前年同月比で物価および数量指数が上昇、または下落した商品カテゴリーを発表した。
2022年9月、物価指数が上昇・下落した商品カテゴリーTOP10(前年同月比)
「楽器・器材」の数量指数は緊急事態宣言を契機に急上昇し、その後一定をキープ 物価指数は過去最高に
新型コロナウイルス感染症の拡大にともなって増加した「おうち時間」。メルカリでは「楽器・器材」の取引が活発化し、数量指数も1回目(2020年3月)の緊急事態宣言中に急上昇していた。その後、数量指数は大きな下落をすることなく、メルカリ上でも安定的な取引が継続していることが示唆される。一方、物価指数は急上昇を見せることなく徐々に上昇を継続しており、現時点では過去最高の物価指数となっている。
「トレーディングカード」の数量指数は2020年1月から大幅に上昇。物価指数は安定基調
日本玩具協会は2022年6月14日「東京おもちゃショー2022」の開催に合わせて、2021年度の国内玩具市場規模を発表。主要10分野のなかでも特に伸びが大きかったのが「カードゲーム・トレーディングカード」で、21年度の市場規模は1782億4900万円。前年比45.6%増、1年でおよそ1.5倍に伸長している。メルカリの2020年トレンドワードでも大半をカードゲームが席巻しており、人気の高さがうかがえる。メルカリでは、ポケモンカードゲーム・ONE PIECEカードゲームなどが人気となっている。
外出自粛をきっかけに数量指数が急上昇した「ルームウェア/パジャマ」、現在は下落傾向
「ルームウェア/パジャマ」は、新型コロナウイルス感染症の拡大による1回目の緊急事態宣言をきっかけに数量指数が上昇していた。3回目のときも同じくやや上昇を見せており、コロナ以降2020、2021年ともに5月に「ルームウェア/パジャマ」の取引が活発化する傾向がみられていたが、2022年5月は数量指数の上振れはなく、全体的に数量指数は下落傾向となっている。