TISは、ベイシアの富士通メインフレームで稼働しているグループ共通の基幹システム全資産を対象に、COBOLからJavaへのリライトを行うTISの「Xenlon〜神龍 モダナイゼーションサービス」で、メインフレーム基盤のオープン化を支援したことを発表した。
スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、家電、カー用品などのショッピングセンターチェーンを展開するベイシアグループでは、グループ間における出店・商品開発の情報などを共有することでグループのメリットを追求し、他社にはない強みを発揮しており、そのために積極的なIT活用を推進している。
ベイシアグループのシステムは、発注・在庫管理といったグループ共通システムとベイシア本体の基幹システムが、富士通メインフレームで稼働していた。このメインフレーム上で稼働するCOBOL資産は約6メガステップにものぼり、約70のシステムと連携している。
しかし、メインフレームで稼働している基幹システムは設計ドキュメントが無い機能も多く、保守作業がCOBOL技術者の知識・知見に依存し属人化しており、システム改修の際も都度プログラムから分析を実施せざるを得ない状況だった。また、COBOL技術者の高齢化による将来の人材不足や富士通メインフレームの保守期限もあり、将来の業務改革をともなうIT化戦略の第一歩として、2019年にメインフレーム基盤のオープン化を計画した。
そこでTISは、メインフレーム上で稼働しているベイシアの基幹システムを、COBOLプログラムからJavaプログラムへリライトするTISの独自ツールを活用してオープン環境へ移行し、グループの主軸となる新システム基盤を構築する提案をした。
ベイシアは、これまでTISが大規模レガシーシステムをオープンプラットフォームへ移行させた実績とノウハウを評価し、パートナーに選定したとのこと。
TIS選定理由
ベイシアがITパートナーに求めたことは、高い品質で確実にメインフレームのオープン化を成功させられることと、短期間に安全確実に移行までを完遂できることだという。
そこで、次のTISの優位点を評価してパートナーとしての採用を決定し、2019年2月にメインフレーム基盤オープン化のプロジェクトを開始した。
- 高性能変換ツール「Xenlon~神龍 Migrator」を活用し、正確性・性能・保守性を担保したうえでオープン環境へのスムーズな移行が可能な点
- 大規模開発実績で裏付けされたノウハウが豊富な点
- アセスメントから開発、オープン化後のDX推進まで一貫して支援できる点
メインフレーム基盤オープン化による導入効果
ドキュメント類の欠損・不足や、改修時の影響調査が難解、環境制約が多いシステム構造といった課題のあるレガシーシステムから脱却し、業務改善の加速や保守開発生産性の向上を実現。また、作業の属人化や技術者の高齢化、メーカーのサポート切れなどの課題に対しても、オープン系運用・保守体制を再編成し、将来のITシステムリスクを回避することが可能となった。