東京九州フェリー、日本郵便および佐川急便は、2022年8月1日より関東-九州間の幹線共同輸送を開始した。同事業は、同年同日に、国土交通省から物流総合効率化法の対象に認定されたものである。
トラックを活用した宅配便輸送におけるCO2排出量の削減や、長時間運行に起因するドライバーの労働負担の削減という課題を解決するため、東京九州フェリーと佐川急便は2021年7月に、関東-九州間のトラック長距離幹線輸送の一部を、横須賀-新門司航路の海上輸送に切替えるモーダルシフトを実現した。
2022年8月から日本郵便も参画し、幹線輸送を共同化することでさらなる輸送の効率化を図るとともにCO2排出量の削減に寄与する。
運用スキーム
- 佐川急便が関東近郊で集荷した九州向け宅配便荷物をXフロンティア(東京都江東区)でセミトレーラーに積み込んだあと、日本郵便 新東京郵便局(東京都江東区)へ立ち寄り。
- 日本郵便・新東京郵便局(東京都江東区)において、日本郵便が関東近郊で引き受けた九州向け郵便物などをセミトレーラーに積み合わせ、横須賀港へ輸送。
- 横須賀港において、シャーシのみフェリーに積載し、横須賀港から新門司港まで海上輸送。
- 新門司港に到着後、日本郵便・新福岡郵便局(福岡県福岡市)に立ち寄り、郵便物などを荷降ろし、その後佐川急便・福岡センター(福岡県粕屋郡粕屋町)へ輸送、宅配便荷物の荷降ろしを行う。
目標
佐川急便の宅配便荷物と日本郵便の郵便物などをセミトレーラーに積み合わせ、共同輸送を行うことで、積載率が向上。加えて、トラックによる輸送をトレーラーおよびフェリー輸送に転換することで、佐川急便および日本郵便の同事業に係るCO2排出量を205.6t- CO2/年(約59%)削減、トラックドライバーの運転時間を6,204時間/年(約90.7%)削減することを目標としている。