「メルカリ物価・数量指数」は、月間利用者数2,000万人超のフリマアプリ「メルカリ」を活用し、「メルカリ」内の取引価格と流通数量の変動状況を、「メルカリ」における商品カテゴリーごとに月単位で表す価格指数・数量指数で、個人間商取引における消費者の需要を可視化していく取り組み。各種データを参照した消費トレンドを発信している報道関係者をはじめ、物価変動を取り扱うマクロ経済学、消費者行動、マーケティングなどの研究者に情報を開示し、経済・研究活動に寄与することを目的としている。
同ニュースレターでは、「メルカリ」の“中カテゴリー”に限定し、前年同月比で物価および数量指数が上昇、または下落した商品カテゴリーを紹介する。
「演劇/芸能(チケット)」の物価指数は前年同月比約1.5倍、コロナ前の水準に戻りつつある傾向
「演劇/芸能(チケット)」の物価指数は、新型コロナウイルス感染症の拡大にともない下落したが、2020年4月以降、徐々に上昇傾向にあり、2021年11月からは最大1万人としていたイベント人数制限も解除され、全国各地で大型フェスなどが開催されたこともあり、現在ではコロナ前の水準に戻りつつある。
「アクセサリー(メンズ)」は前年同月比約1.4倍増。「リベンジ消費」拡大で2018年1月以来最高の物価指数を更新。
「アクセサリー(メンズ)」の物価指数は、2021年8月から継続的な上昇に転じ、2022年5月は前年同月比で約1.4倍。メルカリ物価・数量指数の基準値としている2018年1月以来最高を更新。日本百貨店協会の全国百貨店売上高の発表(2022年4月全国百貨店売上高概況参考)によると、2022年4月の百貨店の売上高は前年比19%増の3,778億円で2ヵ月連続プラスになったことがわかった。特に、ラグジュアリーブランドや時計などの高額品の好調が続いていること、春夏物商材が活発に動いたことなども売上高を押し上げることから、コロナ禍で抑えて消費者の「リベンジ消費」傾向が拡大していると見られる。
また、「メルカリ」上で「needles アクセサリー」の検索率(2022年5月前年同月対比検索が上昇したメルカリトレンドワードの率)も約1.8倍上昇するなど、直近では外に出る機会も増え、需要の高まりから価格指数が大幅に伸びたと見られる。