adjustは、Adjustと米モバイルアプリ調査会社のSensor Towerのデータに基づくショッピングアプリの最新トレンドを分析した「Eコマースアプリレポート2021」をリリースした。
本レポートによると、アプリ内収益は2021年に大幅に増加し、2021年5月にこれまでで最大の収益を上げた。10月、11月、12月の収益が過去9ヶ月を上回った2020年のAdjustのEコマースアプリの収益トレンドを考慮すると、今年のショッピングシーズンは史上最高の収益をもたらす可能性があるとのこと。
レポートによれば、消費者はアプリ内で多くの金額を支出しているだけでなく、1日あたりのアプリ内滞在時間も増えている。セッションごとの平均アプリ滞在時間は世界的に着実に増加しており、2019年は10.07分、2020年は10.42分、2021年は10.56分を記録。2021年で最もアプリ内滞在時間が長いのはEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)で、セッションあたり10.97分を記録した。
Adjustのデータは、App Tracking Transparency(ATT)のオプトイン率が平均17%あることを示し、これは業界の当初の予測よりも高いものとなっている。Adjustは、ユーザーが関連性のある広告の価値についてより深く理解するようになるにつれて、同意率が今後も継続して高まると予測している。
2021年、世界のEコマースアプリのインストール数は前年比10%増に。APAC(アジア太平洋地域)で9%増、LATAM(中南米)で11%増、EMEAで15%増となった。2021年現時点でのEコマースアプリのグローバルトップは、東南アジアおよび台湾で最大のEコマース・プラットフォームShopeeで、2020年トップだったAmazonを抜いた。
Shopeeは近年南米へ開拓し、今年はブラジルで最も高いインストール数を記録。2021年で最もセッション数が増加したのはLATAM:世界規模での成長率は12%増だったが、LATAMでは27%増となり、APACでは10%増、EMEAではさらに多い13%増となった。
継続率は、2020年に比べて2021年第1四半期にわずかに低下した後、第2四半期に回復。アプリインストール後の1日目を見ると、2020年第1四半期と第2四半期の継続率は21%だったが、2021年第2四半期は26%に上昇した。2021年第2四半期は他の四半期よりも高い継続率を維持し、7日目は17%、15日目は14%、30日目は11%を記録した。
Adjust 日本ゼネラルマネージャー 佐々直紀氏によれば、「日本におけるEコマースアプリの成長はめざましく、Adjustが以前行った調査によるとインストール数は2019年から2020年にかけて31%、2021年に入ってからは9%の伸びを続けています。またセッション数の伸びはさらに大きく、2019年から2020年にかけて51%、その後も17%の成長を続けています」とのこと。