クーポン施策に対して、曖昧な判断をしていませんか?
周りを見れば、クーポン、クーポン、クーポン……。メルマガでクーポンを配布したり、サイト内のバナーやポップアップインフォメーションでクーポンコードを提示したりと、手法はさまざまですが、いまや販促手法のひとつとしてクーポンは欠かせないものになっています。
ZOZOTOWNさんやLohacoさんなど、クーポン施策を積極的に展開し、売上を伸ばしている事業者さんの事例紹介など、次々と口コミやメディアを通じて広がる傾向にあり、多くのEC事業者はセール企画と同じくらい真剣に、クーポン施策を考えていると言えます。
一方で、クーポン施策にまだ未着手の事業者もいます。それは、クーポン施策に対し、次のような疑問・考えを持っているからではないでしょうか。
- クーポン施策をどのように実施していいかわからない
- クーポン施策を実施した場合、どれくらいの利益が出るのかわからない、赤字になるかもしれないと思うと踏み切れない
- クーポン施策で獲得したユーザはリピーターにならないらしいからやりたくない
また、すでに実施している事業者の方も、次のようなイメージを持っているかもしれません。
- クーポン施策をやめたら、売上が大きく下がりそうで怖いからやめられない
- クーポンの内容をどのようにすると、利益が最大化するのかわからない
- クーポンをどのような人に配れば効果が出るのかわからない
これらの疑問や不安は、クーポン施策の効果測定ができていないから発生するのだと言えます。逆に言えば、明確に効果測定ができれば、どの事業者も積極的に自社で採用するか・しないかの判断ができるようになります。
筆者は、クーポンの最適配布システム「ZenClerk」を提供するエモーション・インテリジェンスに所属しています。当社では、クーポン施策の効果を向上するべく、さまざまな取り組みを実施、知見を得てきました。本連載では、それをもとに、クーポン施策の効果を明確に測るための分析方法を紹介していきます。
クーポン施策の成果がわかりにくい理由
本題に入りましょう。なぜクーポン施策の成果はわかりにくいのでしょうか。
それは、「クーポンがあってもなくても買うお客様」と、「クーポンの働きかけによって購買に至ったお客様」が混在し、区別がつかないことにあります。
そのため、クーポンが利用された売上高を見ているだけでは、クーポンによって売上が増えた分を測ることができないのです。
しかしながら、多くのEC事業者は、クーポンの利用金額を見て、それをそのままクーポンの成果としてしまっているのが現状です。
では、正しくクーポン施策の効果測定を行うには、どうしたらいいのでしょうか?