2015年4月に、世界中を騒然とさせるアルゴリズム変更がGoogleから発信された。スマホ“非対応”サイトについて、ユーザーフレンドリーではないという評価を下すというもの。つまり、スマホ“対応”サイトを優先表示、スマホ“非対応”サイトについてはモバイル検索結果において順位低下の可能性があるということだ。
これを受けて、スマホ対応化を慌てて行ったECサイトも多いと思うが、実際に2015年4月21日のGoogleアルゴリズム変更以降、PCの検索順位とモバイル検索順位にはどのような変化が生じているのだろうか? SEO関連サービスを提供する株式会社スプールが、独自開発のSEOツールを用いて実施した統計調査の結果を見ていこう。
PCとモバイルの検索順位に5位以上の差異があったページは約半数
PC検索での順位とモバイル検索時の順位に5位以上の差異があるページは、ビッグキーワードの場合は62%。また、地域+施設の複数キーワードの場合は50%となった。ただ、これだけではスマホ“非対応”が原因かは分からない。次に、この内のスマホ“非対応”サイトの割合について調べてみた。
PCに比べモバイルの検索順位が5位以上低いページの約9割がスマホ非対応
モバイル検索でPC検索よりも5位以上順位が落ちているページの9割に、スマホ対応ラベル(※)が表示されていない事が判明。ビッグキーワードの場合は89%、地域+施設の複数キーワードではなんと95%に上った。
※スマホ対応ラベルとは
スマートフォンのブラウザアプリでGoogle検索した際、検索結果画面に表示される「スマホ対応」の文字を指す。Googleの検索アルゴリズムが、モバイル環境で閲覧した際に見やすいページであると認識した場合に表示される。
今回の調査結果では、2015年4月21日のGoogleアルゴリズム変更は、モバイル検索順位にハッキリと影響を与えていると見受けられる。スマホ対応の順位低下により総アクセス数に影響を受ければ、PCサイトの順位にも影響を与えることも考えられる。
また、スマホ“非対応”サイトの順位低下は、モバイルだけでなくダイレクトにPCサイトでも起きているという報告もある。現在はアルゴリズム変更からまだ約2カ月だ。今後よりはっきりと、今回のGoogleアルゴリズム変更による影響が見えてくるだろう。
調査概要
調査対象
2015年6月7日時点の「月間検索ボリューム10万件以上の単一ビッグキーワード12個の検索結果上位100位以内のページ(計:1179URL)」、「地域+施設の複数キーワード12個の検索結果上位100位以内のページ(計:1199URL)」。
調査キーワード<月間検索ボリューム20万件を超える単一キーワード>
ニュース、サッカー、映画、ダイエット、動画、占い、ゲーム、ブログ、ラーメン、壁紙、アプリ、転職
調査キーワード<地域+施設の複数キーワード>
新宿 美容室、新宿 マッサージ、新宿 歯科、新宿 花屋、新宿 ペットショップ、新宿 カフェ、新宿 100円ショップ、新宿 スポーツジム、新宿 薬局、新宿 雑貨、新宿 カレー、新宿 エステ
調査方法
PCでの検索順位とモバイル端末での検索順位の差異を比較。
調査ツール
順位チェックツール「ドッチモ2」