矢野経済研究所は、アフィリエイト市場に関する調査を実施し、『アフィリエイト市場の動向と展望 2016』として発表した。
2016年度のアフィリエイト市場規模は2,006億5,000万円の見込み
2015年度の国内のアフィリエイト市場規模は、前年度比116.4%の1,740億2,000万円だった。EC市場の拡大やスマートフォンの普及拡大を背景に、同市場は堅調に拡大を続けており、アフィリエイトサービス事業者(以下、ASP)の売上規模拡大とともに、ASPへの参入事業者数の増加も続いている。
また、主要なASPの売上高拡大の最も大きな要因として、スマートフォン分野における売上拡大が挙げられる。アフィリエイトサイトオーナー側においても、スマートフォンを使ったインターネットユーザーの集客やコンバージョン率向上のために、スマートフォンへのサイト最適化が実施されている。
これらのこともあり、2016年度のアフィリエイト市場規模は、前年度比115.3%の 2,006億5,000万円に達すると見込まれている。
ASPの新規参入増加がアフィリエイト市場を牽引
システム費用のコストダウンや、セレクトされた媒体等への掲載により出稿効果を向上させるなどの対策により、完全成果報酬型のアフィリエイトサービスが提供され始めており、主に中小規模の広告主の獲得が図れるようになった。これにより、既存ASPとの差別化も図れ、新たに参入する事業者数が増加している。
2020年度のアフィリエイト市場規模は、3,500億円まで拡大と予測
国内のアフィリエイト市場は、広告主1社当たりのアフィリエイト予算の拡大、大手ソーシャルメディアのアフィリエイト採用の可能性、中小規模の広告主のアフィリエイト利用の拡大、アフィリエイトプラットフォームの利用拡大などを要因として、2020年度には 3,500億円まで拡大すると予測されている。
【調査概要】
調査期間:2016年6月~10月
調査対象:主要アフィリエイトサービス事業者、ポイントサイト/ポイントモールサービス事業者
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・E-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用