ネット通販も好調
ユナイテッドアローズは2月5日に2016年3月期第3四半期決算説明会を行った。第3四半期連結累計期間(2015年4月1日~2015年12月31日)の連結売上高は、主にユナイテッドアローズおよびコーエンの伸長により、前年同期比108.7%の1047億5900万円となった。
売上総利益は前年同期比105.5%の548億5600万円で、売上総利益率は前年同期から1.6ポイント下がり、52.4%。主にユナイテッドアローズにおける過去在庫の消化促進や、顧客に支持される価格や品ぞろえを優先したためとしている。
第3四半期累計の単体売上高は、前年同期比108.8%の959億300万円。チャネル別にみると、小売は710億2100万円、ネット通販は113億5700万円。全チャネルとも順調に推移し、ビジネスユニットでは特にネット通販が好調に推移した。売上構成比は、ネット通販が11.8%。アウトレット等が13.4%で、いずれも前年同期を上回った。
「8シーズンMD」とは
ユナイテッドアローズは今年度、「目の前のお客様大満足」を経営スローガンに掲げ、前期からの継続施策として「MD政策の見直し」「価格戦略の見直し」「在庫増加の抑制」に取組んできた。このうち、MDに関しては、2007年3月期頃からMDプラットフォームへの取り組みを本格的に開始し、売上総利益額、最終消化率、残在庫率など重要指標のモニタリング・分析、業務プロセスの可視化・標準化などの取り組みを強化。
上のスライドにある「8シーズンMD」は、従来の6シーズンMD(1年を梅春・春・夏・初秋・秋・冬の6つに区分する商品計画)を、最大8シーズンに区分して運用するもの。消費者の意識の変化や気候の変動への対応、セール不調時の在庫増加リスクの低減といった課題に対応するため、2015年春夏シーズンから一部の事業で8シーズンMDを運用してきた。こうした取り組みによって、以下のグラフのように各指標が改善を見せている。