日本オラクルは、日本におけるクラウド・コンピューティングとAIインフラストラクチャの需要拡大に対応するため、今後10年間で80億ドル以上の投資を計画していると発表した。この投資により、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」の日本国内における事業拡大が見込まれる。
また同社は、顧客とパートナー企業の日本におけるデジタル主権要件への対応を支援するため、日本を拠点とする人員での運用とサポート・エンジニアリング・チームを大幅に拡大する。東京と大阪にあるパブリッククラウドのリージョンの国内カスタマー・サポート・チームと、「Oracle Alloy」と「OCI Dedicated Region」の国内運用チームを強化する予定。これにより、日本の政府や企業がミッションクリティカルなワークロードを「Oracle Cloud」に移行し、ソブリンAIソリューションを採用し続けることが可能とのこと。
OCIの分散クラウドの特徴
専用クラウド
「OCI Dedicated Region」は、顧客が自社のデータセンターで、オラクルのすべてのクラウドサービスを実行可能にする。また「Oracle Alloy」は、パートナー企業がOCIのクラウドサービスを再販し、そのエクスペリエンスをカスタマイズ可能にする。
オラクルは、米国、英国、オーストラリアの各国で「Government Clouds」を、米国の国家安全保障を目的として「Isolated Cloud Regions」を運用している。これらの製品により、顧客はソブリン・クラウドとして展開可能なクラウドとAIをフルスタックで提供できる。
ハイブリッドクラウド
OCIは「Oracle Exadata Cloud@Customer」「Compute Cloud@Customer」を介してオンプレミス環境でクラウドサービスを提供。60ヵ国以上でインフラストラクチャを管理している。
パブリッククラウド
厳格なEUの主権制御を求める組織を含む、あらゆる規模の組織が49のハイパースケール・リージョンを活用している。
マルチクラウド
「Oracle Database@Azure」「MySQL HeatWave on AWS」「Oracle Interconnect for Microsoft Azure」などの選択肢を提供。ユーザーは複数のクラウドの主要な機能を組み合わせて利用できる。