Ve JapanのECリマーケティングサービス「Ve Platform」。タグを張るだけで導入、成果報酬型(アフィリエイトくらいのイメージ)というわけで、導入ハードルはやや低めでしょうか。
できることは、以下の4つです。
- 検索ワードや閲覧履歴からのリアルタイムレコメンド
- ポップアップでのリアルタイムWeb接客
- リターゲティング広告の自動配信(Google、Microsoft社)
- リターゲティングメールの自動配信(配信頻度等の設定は、EC運営者側)
1の「レコメンド」と3の「リターゲティング広告」は、それほどめずらしいことでもないと思います。
2のポップアップでは、セール情報などを出す「プロモーション」、離脱の際の不満などを吸い上げる「フィードバック」、よくある質問と回答をプログラムでセットした「自動応答チャット」という3つをやってくれます。ただ、「ポップアップが出てきても日本人はあまりチャットしない」とか……。活用するECサイトが増えて、これから浸透していくのでしょうか。
そして、4の「リターゲティングメールの自動配信」についてですが、これは既存顧客とのデータベースとつなぐわけではなく、ECサイト上で入力したものをキャプチャしてとり、「カートにこの商品が残っています」などと、リターゲティングメールを送るというもの。
買ってもいないのに、メールアドレスを入力するシーンなんてあるのか?と思いますよね。でも、そういえば昨日私、やりました。会員登録していないお店で、けっこう最後のほうまで入力したのに買わなかったです……。
会見での説明によれば、「欧米では、カートに入れるとある程度買うことが決まっているが、日本では『あとで見る』ためにカートに入れるだけの人も多い」とのこと。皆さん、身に覚えがあるのではないでしょうか。
ちなみに、このメールを送ることに対してユーザーに許可をとらないのが基本だそうです。オプトイン方式ではない、ということですね。ただし、そういったポップアップを出すこともでき、日本では検討するところが多めだそうです(日本での実績はインストール10社、30社が検討中)。
何より重要なのは、コストをかけてECサイトを訪れたユーザーの98%が購入しない(Ve調査)という、大きな離脱率の改善だと言います。Ve Japan代表 トーマス・オルソンさんは言います。
ECサイトに来てもらうことももちろん重要ですが、来てもらった後についてはユーザビリティの改善くらいしか手段がなかったように思います。また、リアルタイムWeb接客は新しいサービスもいくつか出てきていますが、単体よりはほかにもいろいろやってくれるサービスは楽ちんかも、と思うのも正直なところ。
もちろん、リターゲティングメールでどこまで嫌われないかと悩まれるEC運営者さんもいらっしゃるかと思いますが、導入できる環境があるなら早めに試すべし、というのがこの業界の鉄則でもあります。
早く日本での事例をいくつか見てみたいものです。今後も注目していきたいと思います。