消費者が求めるのは第三者の声 レビューでECをソーシャル化
検索軸に用いられる指標として近年注目を集めているのは、レビュー(クチコミ)だ。ZETAでも「ZETA CXシリーズ」のラインナップにレビューエンジン「ZETA VOICE」を揃え、複数の評価軸から多面的なレビューが表示できるサービスを提供している。先述したZETA SEARCHの検索軸にZETA VOICEで集めたレビューのスコアを加えたり、レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」でレビュー内容を加味したレコメンド表示を行ったりすることも可能だ。山崎さんは「今の時代、ほかの消費者のコメントは非常に重く受け止められます。検索結果を『評価順』に並べ替える需要も日に日に高くなっています」と語る。
「レビューがあるとECにソーシャル感が出てきます。ECサイトがオウンドメディアではなく、ソーシャルメディア化していくのです。レビューはフェイクでなければ非常に良いオーガニックコンテンツと言えます。オリジナルのコンテンツが増えることでSEOにも強くなると考えられますし、検索の並び順をより最適化することもできる。検索とレビューの相性は非常に良いと言えます」
サンエー・ビーディーの公式オンラインストア「SANEI bd ONLINE」では、ZETA VOICEを導入した直後から商品の売上が伸びたことに加え、返品率の減少が期待されている。投稿者の身長や着用した際のサイズ感も入力項目として設けることで、「購入前に着用感をイメージしやすくし、納得度を高めたうえで購入してもらうことで商品が届いてから『イメージと違った』といったがっかり感を減らすことに貢献できるのではないか」と山崎さんは言う。商品検索エンジンとレビューエンジン双方を提供しているからこそ、シームレスにつなぎ込みや検索軸の追加が実現可能なことも、EC事業者にとっては魅力のひとつと言えるだろう。