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アフターコロナの顧客体験向上に欠かせぬアプリ 最新事例から今後のコミュニケーションを考える

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2020/10/22 11:00

 コロナ禍で外出を控える消費者が増えたことにともない、購買行動に大きな変化が生まれている。コマースのデジタルシフトがより加速する中、ファッション業界は今後どのような顧客接点を作っていけば良いのだろうか。2020年10月6日に開催された「ECzine Day 2020 Autumn」にて、実店舗を持つ企業のアプリ開発を多数手がける株式会社ランチェスターのプランナー 篠田健吾氏が「アプリ活用で生まれ変わるファッションEC」と題して、事例を交えながら解説を行った。

企業と顧客の関係構築を支えるモバイルアプリプラットフォーム「MGRe」

株式会社ランチェスター プロダクト部 プランナー 篠田健吾氏

 ランチェスターは2007年に設立され、今年で14期目を迎える。当初はウェブ開発、システムインテグレーションを中心に展開していたが、iPhoneの国内販売と同時期にモバイルアプリ領域に進出。無印良品のアプリ「MUJI passport」の開発を契機に、実店舗アプリの開発を多数手がけるようになった。同社のミッションは「企業と顧客のより良い関係を支える」であり、これを実現するためのサービスが、モバイルアプリプラットフォーム「MGRe(メグリ)」だ。

 篠田氏は2014年に同社に入社し、ウェブサイト・アプリ分析および企画を担当。MGReにおいては、営業担当として新規案件の提案業務に注力した後、現在は開発チームでプランニングを担当している。

 MGReは、実店舗がアプリ展開を行うためのノウハウを詰め込んだプラットフォームで、同社はアプリ開発から運用、分析までをワンストップで支援する。リリースから3年弱で約20社の導入実績があり、パタゴニアやオンワードなど、その半数以上がアパレル企業となっている。

「オムニチャネルやOMOという言葉で語られるアプリ活用に関しては、非常に強いソリューションです。とくに外部システムとの連携や、ECサイトへの自動ログインなどへの対応力が大きな強みです」(篠田氏)

巣ごもり生活中の顧客接点創出に寄与 自粛明けのMAU数は増加傾向に

 篠田氏は「アフターコロナに向けて、アプリ活用でどのような体験作りにつなげることができるかを考えたい」と語り、コロナ禍でMGReユーザーの行動にどのような変化があったのか、2020年3月と4月の顧客データを提示しながら説明を行った。

 2020年4月に発令された緊急事態宣言を機に、実店舗の営業休止が相次いだこともあり、実店舗で使用する会員証ページへのアクセスは、最大54%減を記録。MAU(月間利用者)数も平均で20%減少している。一方で、ECへのアクセス数や頻度、閲覧ページ数は増えており、MGReを活用する事業者の中ではアクセス数が最大で55%増となったところもあったと言う。

「巣ごもり生活の中で、『ファン』と言われる顧客の方々がアプリを介して情報を得たり買い物したりといった行動を起こしていたと読み取ることができます。アプリできちんと顧客接点を生み出している企業は、MAU数の減少分をリカバーできていたと言えるでしょう」(篠田氏)

 MAU数の推移を見ると、緊急事態宣言後の4月は前月と比べおよそ20%減少したが、同宣言が解除された後の6月以降はコロナ禍に入る以前よりも増加。自粛期間中にロイヤリティーの高い顧客と深いコミュニケーションができたことで、結果としてその後のMAU数が上がっていると考えられる。


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連載:ECzine Day 2020 Autumn レポート

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