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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2022 Summer レポート(AD)

5万回のA/Bテストから多様化するユーザーニーズを把握 成果につながる接客型Webサイトの作りかた

 Webサイト上におけるコンバージョン向上を狙うのであれば、リアルな店舗と同様、来訪するユーザーの気持ちや目的を理解し、適切なコミュニケーションによって「接客」を行うことが重要だ。それを実施するツールを軸に、顧客満足度の向上を実現する施策・コンサルティングを行う株式会社Sprocketでは、これまで300社を超える導入企業の施策を通じて5万回ものA/Bテストを実施している。2022年6月8日に開催された「ECzine Day 2022 Summer」にて、同社代表取締役の深田浩嗣氏が取り組みから得た知見を基に、快適な顧客体験を提供するノウハウやコツなどを紹介した。

ユーザー視点のA/Bテストでコンバージョン、売上、顧客体験向上をかなえる

 コンバージョン最適化(CRO)を事業の軸とし、CROプラットフォームと運用支援を提供するSprocket。Webサイトにおけるコミュニケーションがどれだけ適切に行われているのかプラットフォーム内で分析・改善を実施しているが、「最適化を行い、リアルタイム接客におけるパーソナライゼーションを追求することは、当社にとっても大きなテーマとなっている」と深田氏は語る。

株式会社Sprocket 代表取締役 深田浩嗣氏

「ツール導入後にせっかく使いかたを覚えても、ROI(投資利益率)を高める以前に挫折してしまう企業が多くなっています。そこで当社は創業以来、ツールを導入して完了ではなく、価値提供にコミットするベンダーとして『運用代行』を行い、分析・改善のサイクルをしっかりと回せるようにしてきました」(深田氏)

 その過程でより成果につながる良い施策を実施するために、同社は頻繁にA/Bテストを実施。その数は5万回以上にも上ると言う。結果、業界別の成功パターンに関する知見が蓄積され、それらをバリューとして提供できることが同社の強みとなっている。実際、2020年度にCROプラットフォーム「Sprocket」を活用したECサイトのROIは、平均目標値871%のところ、実績平均1,565%と予想を大きく上回る成果を記録している。

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 度重なるA/Bテストで得た知見や業界別のノウハウについて、深田氏は3つの事例を挙げながら説明した。

1. ハンバーガーメニューは意外と使われていない

 「ユーザーの行動は多様化しており、Web関連の仕事をしている人とは大きな乖離が生じている」と指摘する深田氏。たとえば、モバイルでWebサイトを閲覧している人の行動を観察すると、想像以上にハンバーガーメニューをクリックしたことがないユーザーが多いと言う。

 同社では、このような結果を踏まえて「ユーザーはハンバーガーメニューの存在を知らないのでは」と仮説を立て、該当箇所をクリックすると商品一覧が見える旨をアナウンスしたポップアップを設置。すると、設置前とくらべて125%の購入完了改善率を記録した。

「『ハンバーガーメニューを知らないユーザーなんて本当にいるのか』という意見もありましたが、あえて試してみたところ、大きな成果につながりました。この発見によりユーザー理解が深まっただけでなく、『ユーザー目線の親切なWebサイト』という印象づけにも成功しています」(深田氏)

2. 「ちょっとした不安」でカゴ落ちするユーザーは多い

 SprocketはA/Bテストから、購入検討時にカゴ落ちするユーザーの一定数が「送料」や「支払い方法」、「お届け日」など、FAQを見ればわかるポイントでつまずいていることを発見。そこで、カート画面内で「注文についてご不明な点はございますか」と記載し、疑問の解消を試みたところ、購入完了改善率が109%を記録した。

3. ログイン時にもたつくとユーザーは離脱する

 深田氏は、「ログイン時のエラーは離脱しやすいポイントであるため、対策が必要」と語る。ある事例では、ポップアップで「パスワードを忘れた方」「メールアドレスを忘れた方」と記載したリンクを表示し、スムーズな遷移をうながしたところ、ログイン時の離脱が減少。購入完了改善率は120%を記録した。

「事例からもわかるように、ユーザーはさまざまな場所で離脱しています。しかし、ユーザー視点で体験を設計し、ちょっとした工夫を施して離脱の要因となるフリクションを潰していけば、ユーザーの理解・発見をかなえることが可能です。すると、コンバージョン、売上、顧客体験向上の『一石三鳥』が実現します」(深田氏)

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 些細な表現の違いが、コンバージョンや売上に大きく影響することは少なくありません。顧客視点に立ち、「気の利く提案」や「つまずきケア」となるメッセージ発信が重要となります。この資料では、コンバージョンに影響する「訴求メッセージ」の言葉選びについて解説します。

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4つのフリクションパターンを理解し、Webサイトでも接客を再現

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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