店舗からECへの誘導にも作用 高価格帯商品ほど重要視されるレビュー
商品検索と併せて、店舗でのEC活用やCX向上に貢献する要素として山崎氏は「レビュー(口コミ)」を挙げる。同氏は海外の調査結果を踏まえ、「レビューに対し、『続きを見る』などのアクション(操作)をする人は、コンバージョンが120.3%高くなる」と紹介。さらに、レビューによるコンバージョン増加は、高価格帯商品のほうが顕著であると補足した。
「低価格商品ではレビューによって190%増加したコンバージョンが、高価格商品の場合は380%増加したという調査結果も存在します。高額な商品ほど『慎重に買いたい』と考える顧客が多く、よりレビューが重要視される傾向にあるということでしょう」(山崎氏)
ZETAが提供するレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」では、こうした傾向を踏まえレビューのさらなる進化系として「Q&A機能」を提供している。同機能は商品購入を検討する顧客が投稿した質問に対し、店舗スタッフやメーカーの担当者もしくは購入済のほかの顧客が回答を行うという、従来のレビューに双方向性を持たせたものだ。
「ECで顧客が商品を購入せずに離脱してしまうのは、納得しきれていないからです。レビューやQ&A機能の役割は、顧客が納得感を得るために必要な情報・判断材料を提供し、購買における最後の後押しをすること。これは店舗でも同様で、今後ますますレビュー活用の成否が店舗の売上に与えるインパクトは大きくなるでしょう。店舗では、顧客がレビューにアクセスしやすい環境を整えておく必要があります」(山崎氏)
山崎氏はこうした環境変化を踏まえ、「レビューは店舗の顧客を自社ECに誘導する有効なツールにもなり得る」と続ける。
「たとえば、店舗内で自社ECの口コミへ容易にアクセスできる二次元コードを商品ごとに設置すれば、店舗で商品情報を調べたいと思った顧客をスムーズに自社ECへ誘導することが可能です」(山崎氏)
なお、「ZETA VOICE」ではレビューと検索を組み合わせた活用も実現している。顧客にとって参考となるのは、自分と似た人の生の声だ。そこで、体型や年齢を検索条件としてレビューの絞り込みを行い、必要な情報を効率的に探し出せる環境を作り上げている。
「とくに海外のアパレルブランドでは、目や髪の色といった検索条件から自分に合ったレビューを検索するケースが多いと聞きます。早期からレビュー機能を取り入れていた企業・ブランドにとって、レビューは貴重な資産であり、検索機能などを組み合わせた活用も今後さらに広がっていくでしょう」(山崎氏)
山崎氏は最後に、同社が展開する「ZETA CXシリーズ」の中から、改めてEC商品検索・サイト内検索エンジン 「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」の3製品を紹介し、セッションを終えた。
ZETAが提供するECマーケティング・リテールDXを支援するソリューション「ZETA CXシリーズ」の資料は、資料ダウンロードページよりダウンロードいただけます。