API連携でVUCA時代に随時最適化 「One Tempo」が持つ6つの機能
いわば店舗DXは、小売企業が時代の変化に合わせて柔軟に対応していくために必要な、情報戦略の一端を担うとも言える。それだけに、導入するソリューションの選定が重要だ。「One Tempo」では、あらゆる小売企業における顧客の購買行動を網羅する6つの機能を提供するほか、各機能を組み合わせて新たな購買体験を創出することも可能だと言う。
同ソリューションが有する機能は、「オンライン接客」「ライブコマース」や実店舗でデジタルレコメンドを行う「AI診断」のほか、バーチャル店舗を実現する「3D空間ストア」、実店舗の壁をバーチャルの商品棚にする「サイネージコマース」、ロイヤル顧客に専任スタッフを設ける「パーソナルコンシェルジュ」となっており、各機能にAIやAR・VRなどの最新テクノロジーが組み込まれている。さらに直近では、イベントなどのリアルで商品を体験して欲しい気持ちが高まった瞬間にECでシームレスな購入を可能にする「体験連動コマース」をリリースした。柴田氏は、「One Tempo」の機能について、「このように現状がすべてではなく、ニーズに合わせて常に拡充・進化を続けていく」と話す。
また、「One Tempo」ではVUCAの時代に対応すべく、通常ではビジョン設定や調査分析を行ってからプランニングするところ、ソリューションの開発・導入から開始することも可能となっている。
「前述したように変化が激しい時代に、店舗DXのビジョンにまとめ上げるのは相当の労力が必要です。時間とコストがかかることを懸念して断念する企業も少なくありません。そこで、準備部分の負担を軽減し、まずは店舗DXを実現する基盤を整えてから、企業内の合意形成や参加意識を醸成することも有効な手段のひとつだと考えています」(口脇氏)
こうしたソリューション先行型で店舗DXを成功させるには、まずは小さな成果を出すことが重要だと言う。そして、取得したデータを分析し顧客や店舗スタッフに還元。段階的に最適化を進めていく。
「店舗DXソリューションを導入しても、実際に活用されるかどうかは提供価値によるところが大きいでしょう。だからこそ、導入効果をデータ活用という形で、店舗スタッフや顧客に還元することが重要となります。『One Tempo』では、顧客満足度や店舗スタッフの貢献度などもダッシュボードで可視化できるため、スムーズに導入効果を実感することができます。さらにデータの利活用を活性化するために、Salesforce Commerce CloudやAdobe Commerce、Shopifyなど外部システムとのAPI連携も柔軟に行うことができる設計になっています」(柴田氏)