5万回のA/Bテストから150パターン以上の業界別成功シナリオを提供
リアルタイムパーソナライゼーション、A/Bテスト、行動分析などのツールを組み合わせたCROプラットフォームを提供し、これまで300社以上のCVR改善を支援してきたSprocket。同社はツールベンダーとして、導入後のツール習得支援や導入先企業の目標とするROI(投資利益率)クリアまで含めた価値提供にコミットすることを重視している。
「Web接客などのツール導入後、使いかたの習得からROIをクリアするまでには大きな壁があり、十分な効果を得ることができずに挫折してしまうケースが少なくありません。その壁を乗り越えていただけるように、Sprocketではこれまで5万回以上のA/Bテストを実施して仮説検証を繰り返してきました。再現性が高く成果につながりやすい施策など、さまざまな知見を蓄積しています」(深田氏)
こうした膨大な検証を経て、Sprocketでは顧客体験設計・改善などの精度を向上。すでに、150パターン以上に及ぶ「業界別成功シナリオ」を有しているとのこと。これらを活用することで、実際にSprocket導入企業は高い成果をあげており、EC系企業のROI実績平均は直近で1,565%にものぼる。つまり、導入費用に対して15倍以上の利益を生み出しているということだ。
深田氏は、こうした取り組みから見えてきた、CVR改善時に理解すべき3つのポイントを次のようにまとめた。
- ユーザーは思いもかけないところで離脱している
- 「セルフサービス」の前提はもう成立しない
- ユーザーが提案を聞いてくれるタイミングがある
なお、これらに共通して存在するのは「ユーザーのつまずき」であり、Sprocketではこれを「フリクション」と呼んでいる。フリクションは、次の4つに細分化することが可能だ。
- コンテンツの存在に気づかない
- コンテンツを見ようと思わない
- コンテンツに到達できない
- コンテンツの内容が理解できない
「ユーザーの視点に立ってフリクションの把握や解消をすれば、CVR向上という成果だけでなく、顧客理解を深め、顧客体験向上につなげることもできます。つまり、フリクションの解消は『一石三鳥』の施策と言えます」(深田氏)