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ECzine Day 2021 December レポート(AD)

わずか2名で売上35%増を達成 チャネル多様化に対応するO2O施策をコーヒーチェーン事例から学ぶ

 街に徐々に人の賑わいが戻り、実店舗での購買回復も見込まれる中、オンラインからオフラインへ顧客を誘導するO2O施策が今後の鍵を握ると言える。消費者とのコミュニケーションチャネルが多様化する現代で売上を拡大させるには、オンライン・オフライン双方で顧客をファン化し、LTVを高める仕掛けも欠かせない。2021年12月7日開催の「ECzine Day 2021 December」にて、カスタマーエンゲージメントプログラムを提供するBraze株式会社の森田恭平氏、太田潤子氏が登壇し、O2O施策で短期間に売上を35%増加させたコーヒーチェーン店の事例と、その成功の裏にあるテクノロジーを紹介した。

テクノロジー活用をしながらも「人間的な企業」であることが売上につながる

(写真左)Braze株式会社 ソリューションコンサルタント 森田恭平氏
(写真右)Braze株式会社 カスタマーオンボーディングマネージャー 太田潤子氏

 Braze(ブレイズ)は2011年にアメリカ・ニューヨークから事業を開始し、2020年7月に日本法人を設立。2021年2月より日本での営業活動をスタートさせた企業である。複数の顧客接点でリアルタイムかつ一貫性のあるコミュニケーションを実現するプラットフォームを提供し、リテール/eコマース、レストラン/フードデリバリー業界など世界1,000以上のブランドでの採用実績を持つ。とくに「モバイル経由でのエンゲージメント強化やクロスチャンネルキャンペーンなど、カスタマーエンゲージメント領域において評価が高い」と森田氏は説明する。

 大きくカテゴライズすると、BrazeはMA(マーケティングオートメーション)を提供するソリューションと考えられるが、森田氏は「一般的なMAとは、思想・機能が大きく異なる」と語る。

「一般的なMAは、マーケティング活動の自動化、つまり企業側がいかに効率よく活動するかが焦点です。一方、Brazeは企業側からの一方的なコミュニケーションではなく、より顧客の心情に沿ったコミュニケーションを重視しています。つまり、顧客が解決したい課題や好きなものを理解し、その上で次のアクションの提案をする。ユーザーが欲しいものや情報をベストなタイミング、チャネル、内容で提供する。これは、Braze創業当時からのコアとなる思想です。そのため、裏側のテクノロジーも一般的なMAとは違うものになっています」(森田氏)

 森田氏は、Brazeがコアとする考え「Human Connection(人と人との心触れ合うつながり)」を紹介し、「テクノロジーで『人間的な体験の構築』を目指している」と続ける。そして、書籍『コトラーのH2Hマーケティング 「人間中心マーケティング」の理論と実践』(KADOKAWA)の内容に触れながら、「人間的な体験」の意味をこのように説いた。

「同書籍では、『信用や誠実さに投資した企業のみが生き残る』と述べられています。当社が示す『人間的』とは、おもしろい、かわいい、かっこいいといった表層的なものではありません。自分のことを理解し、必要なタイミングで最適なメッセージを送ってくれるかどうかです。深いところまで理解していることが伝わると、顧客は『この企業はコミュニケーションするに足る相手だ』と判断し、信頼を寄せてくれます。顧客は、人間的な反応をする企業かどうかを見ているのです」(森田氏)

 ここで、森田氏はBrazeがForrester Consultingに委託して実施した調査結果を紹介。「人間的なマーケティングを展開するブランドに対して、2.1倍の人がより好きになり、ブランドへの満足度は1.9倍、購入確率は1.6倍、他者へ推薦する確率は1.8倍に上がる」と説明した。

「こうした数字からもわかるように、人間的な企業であることは確実に売上につながります。2021年、 フィリップ・コトラー氏の書籍を通じて日本国内でもこの考えが注目され始めていますが、これはBrazeが創業時から目指してきた世界です」(森田氏)

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顧客データベース活性化の課題を6ヵ月でクリアした「The Coffee Club」

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この記事の著者

景山 真理(カゲヤマ マリ)

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、ウェブメディアや雑誌をはじめとする紙媒体のライティングの仕事をしています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、仕事・働きかた、デジタルトランスフォーメーションです。 ウェブ●Mari Kageyama Writing Works

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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