両社のタッグで抜本的なEC改善 ユーザー目線でUIを追求
さらにアーバンリサーチでは「ZETA VOICE」導入の翌年である2020年9月に、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入している。清水氏は「オムニチャネル・OMO推進を行う中で、自社ECサイトの使いにくさを実感していた」と語る。
清水(アーバンリサーチ) 2018年~2019年当時、当社はほかのアパレル企業と比べてEC化率が高いと言われていました。しかし実態は、ZOZOTOWNや楽天市場などのモールに依存した状況で、検索機能の能力不足もあり、自社ECサイトは決して「買い物がしやすい」とは言えないものでした。こうした状況を理解しながらも自社ですべての対応をするのは難しいため、アパレルECに知見をお持ちのZETA様に依頼することを決定しました。2019年の導入以降、すでに成果が出ていた「ZETA VOICE」とレコメンド・スタイリング・画像検索といったさまざまな機能を連携し、ワンストップで利用していきたいという考えから、2020年には「ZETA SEARCH」を導入しました。これまでお付き合いをさせていただく中で、「ユーザー目線も併せ持ちながら、当社のECを一緒に変えようとしてくださっている」と感じ、厚い信頼を寄せていました。私たちの思いを汲みつつ、私たちの目が届かない部分までカバーしていただけるのは本当にありがたいです。
「ZETA SEARCH」導入後の「UR ONLINE STORE」では、双方で綿密なやり取りのもと、ZETAの知見を活かしてUIも含めた大改修が一気に進められた。
市川(ZETA) アーバンリサーチ様から「UI改善案」を事前にいただき、それに応える形でZETAからそれまでの知見を元にご提案を差し上げるという進行方法でした。実は、UI改善についての資料を事業者様側で事前にご用意いただけるケースは稀で、アーバンリサーチ様が本気でいらっしゃることが強く伝わってきました。アイデアは豊富に出ましたが双方で調整し合いながら、たいへんスムーズに進めることができました。
出張(ZETA) 「ZETA SEARCH」は、機能の適用やチューニングをクライアント様に合わせて行うことで効果を発揮するソリューションです。アーバンリサーチ様の求めるECサイト像に合わせて具体的な提案を示し、1つひとつを愚直に進めてきました。
アーバンリサーチがZETAのサービスを選定後、社内を巻き込みながら大々的に施策にあたったのは、清水氏の意向によるものだと言う。すべての要件をアーバンリサーチ側で決め、ZETAにはひっそり対応してもらう方法もあったが、あえて目立つ形でプロジェクト化した。
清水(アーバンリサーチ) お客様にはもちろんのこと、当社の経営層にも「断然使いやすくなった!」と実感してもらう必要がありました。そこで、まずはECサイトのデザイナーをアサインして、ZETA様とすり合わせながら、抜本的にUIを変えました。目立つところに検索枠を作成・虫メガネマークを配置、商品ページの開き方を新しくするなど、見た目で「変わった!」という印象を与えられるようにしました。その結果、店舗スタッフからも「ECサイトが良くなった」という評価が多く上がり、「ECを改善していく」という共通意識を会社全体で持つことができるようになりました。