カスタマーサービスの変革を支援するService Cloud
続いて、マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアマネージャーの大森浩生氏が登壇。まず、サブスクリプションビジネスを展開する企業を中心に昨今注目されている「カスタマーサクセス」について、クレイトン・M・クリステンセン教授が提唱する「ジョブ理論」の観点からその重要性を説明した。
「顧客が製品やサービスを購入するのは、何らかのジョブ(成し遂げたい進歩)を達成するため。カスタマーサクセスとは、顧客がジョブを達成できるように支援することです」
サブスクリプションビジネスは契約の継続が至上命題であるため、カスタマーサクセスの考えかたがより強く浸透しているが、実際はサブスクリプション型/売り切り型にかかわらず「今後はあらゆるプロバイダに求められる取り組み」だと大森氏は指摘する。
こうした背景もあり、カスタマーサービスの変革を検討する企業が増えているという。セールスフォース・ドットコムが全世界3,500名以上のカスタマーサービス担当者および意思決定者へ行った調査によると、82%の意思決定者が「競争力を維持するために自社のカスタマーサービスを変革する必要がある」と回答。さらに、85%の意思決定者が「サービス変革を実現するにあたって、テクノロジーへの投資が必要不可欠」と回答している。
ユニファイドエンゲージメントプラットフォームの中で、カスタマーサービスの変革を支援するのが、Service Cloudだ。
このService Cloudも「Service Cloud Einstein」としてCommerce Cloud同様に強力なAIを備えている。
「過去のお問い合わせを機械学習し、新たなお問い合わせの内容や優先度に応じ自動的に最適なワークフローに流してくれる『ケース分類』や、適切なタイミングで次に取るべきアクションを教えてくれる『Next Best Action』など、経験の浅いエージェント(オペレーター)も迅速・的確に対応できる強力なインテリジェンスを提供します。CRMと連動したチャットボットをマウス操作だけで容易に作成できるのも、強みのひとつですね」(大森氏)