東芝テックとデジタルガレージは、群馬県を中心にスーパーマーケットを展開するとりせん店舗にて、スマホを活用した次世代型決済と販促をハイブリッド化する実証実験を3月下旬より実施する。
両社は、東芝テックが提供するスマホ型POSレジアプリと、デジタルガレージが提供するリテール販促プラットフォームを連携させることで、小売店舗における消費者接点や販促活動の一元管理を実現した。
スマホ型POSレジアプリは、消費者のスマートフォンにインストールした専用アプリで、店内で買い物をしながら消費者自身で商品の登録ができ、レジ前の待機時間の解消や、レジ業務の省力・省人化を実現。
リテール販促プラットフォームは、販促企画の管理機能・販促物のデジタル化機能・販促データの分析および予測機能を通じて、販促業務の効率化と販促効果の最大化を図る。
同実証実験では、両サービスの連携により、来店中および来店前後の消費者接点にて商品訴求力を高めるとともに、横断的に運用管理・データ分析することで販促業務のDX化を推進する。スマホ型POSレジアプリの利用促進を図り、スマホ型POSレジアプリを中心にした販促コンテンツ配信の効果およびメディア価値を検証する。また、各種検証データを横断的に分析することで、消費者の満足度向上や店舗業務の効率化への寄与についても検証を行う。
同実証実験の詳細は、次のとおり。
実施店舗
とりせん 富士見町店
実施開始予定
2022年3月下旬より
内容
LINE公式アカウントを通じてスマホ型POSレジアプリのインストールを促進
「とりせん 富士見町店」のLINE公式アカウントを友だち登録している消費者に、スマホ型POSレジアプリの情報やメリットを発信し、店舗への来店とスマホ型POSレジアプリのインストールを促進する。
消費者の行動に合わせたクーポン配信
店内施策においてTangerineが持つBeaconおよびオフライン行動データプラットフォーム(Store360)を活用し、消費者の来店検知やアプリへのログイン、特定の商品に近づいたタイミングなど、店内の位置情報にあわせたクーポンをスマホ型POSレジアプリで配信し、販促効果と顧客体験の向上を検証する。
店舗内行動データと購買データを分析
LINE公式アカウントからの誘導、スマホ型POSレジアプリの操作、配信したクーポンへの反応、Beacon検知による店内行動、POSデータ、消費者へのヒアリングなどをもとに、購買結果に及ぼす定量情報と、消費者の行動や思考の定性情報を分析し、同実証実験の成果を測る。
両社は今後、今回の実証試験結果に基づき、来店や店内回遊、クーポン利用データを分析・活用することで、消費者の購買行動に合わせた効果的なコンテンツの配信を実現し、消費者1人ひとりに合った顧客体験の提供を目指す。
また、今後も業務提携を通じてリテール市場のキャッシュレス化とDX化を共同推進するとともに、決済データを含む膨大なビッグデータの活用やスマホ型POSレジアプリや「スマートレシート」と連携したリテール販促プラットフォームの開発、CRMなど、リテールの包括的なメディア化事業を展開するとのこと。