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「中の人」配信で約7万5,000ビューを獲得したシーボン.に聞く 中国向けライブコマース挑戦の道

 2020年、デジタルを活用した新たな購買体験創出としてライブコマースに注目が集まっている。そんな中、ライブコマース市場が日本以上に活況な中国に向け、10月に初めての配信にチャレンジしたのが化粧品メーカーのシーボン.だ。なぜ今、ライブコマースという手段を用いて中国市場にチャレンジしたのか、ライブコマースに取り組んだ上での発見などについて、海外事業部 海外事業開発課の河西雅之さんに話を聞いた。

中国市場進出に欠かせぬライブコマース 体験から学んだこととは

――まずは、シーボン.が中国向けライブコマース施策に着手した経緯を教えてください。

当社が本格的に海外進出を始めたのは、上海法人を設立した約3年前にさかのぼります。代理店経由ではありますがサロンの運営を行ったり、化粧品販売店への卸、ECでの販売を行ったりとさまざまなチャネルで販売のテストを行っていたのですが、私がポジションを引き継ぐタイミングで施策の総括と新たな戦略を検討することになったのです。

その段階でひとつ明確になっていたのが、「シーボン.は、シーボン.フェイシャリストサロンを中心に、化粧品販売やフェイシャルケアなどのアフターサービスを行っている化粧品メーカーだからこそ、体験を通じて商品を販売する方法がもっとも適している」ということでした。しかし、リアルチャネルにおいてはサロンを拡充して体験価値を伝えることができますが、EC化率が世界でも群を抜いて高い中国市場に進出するにあたっては、EC販売を避けて通ることはできません。デジタル上でどのように体験を伝えるべきなのかを検討した結果、シーボン.の魅力を疑似体験していただいた上で購入していただくライブコマースに挑戦することを決めました。

――今回、2020年10月13日と29日の2回にわたり、中国最大級の小売企業 蘇寧易購グループが運営するECモール「蘇寧易購」内のラオックス店舗にてライブコマースを開催していましたが、同店舗での配信に至った経緯についてお聞かせください。

ラオックスで配信を行うにあたっては、アライドアーキテクツに協力していただきました。同社の運営する在日中国人女性コミュニティ「BoJapan」にてサンプリングキャンペーンを実施しており、加えて現地の方々に根づいているECモールでのライブコマースを行い、より多くの人々に知っていただこうと考えたのです。

「ライブコマースをやってみませんか?」というオファー自体は、これまでさまざまな企業からいただいてきました。その中でもラオックスでの配信を決めた理由は、同社が中国で展開しているビジネスにあります。ラオックス蘇寧易購店では、中国現地の方向けに日本商品を多数展開しています。ここでなら、日本製品に興味があるお客様にピンポイントでお届けすることができる。そう感じ、ライブコマース最初のチャレンジの場として選びました。

株式会社シーボン 海外事業部 海外事業開発課 河西雅之さん

――初回配信は「BOSS-LIVE」と称し、楽弘益(上海)企業管理(有) 総経理を務める傅禄永氏と河西さんの対談形式で配信を行っていました。ライブコマースを初体験した感想はいかがでしょうか?

目の前のカメラに向かって配信を行い、スマートフォンの画面を見てリアルタイムでお客様の反応をうかがいながら配信ができるのは、非常におもしろいものだと感じました。画面越しとは言え、視聴者と直にやりとりができたのは、自分にとっても有意義な経験であったと感じています。当日の延べ視聴数も約7万5,000ビューを記録し、これだけ多くの日本商品が好きな人に対してアプローチができたのは、当社の製品の魅力を再確認するきっかけにもなりました。

また、中国のライブコマースプラットフォームの仕組みが非常に合理的なものであることも実感しました。視聴者は疑問点をチャットですぐに質問することができ、「欲しい」と思った瞬間にアイコンを押せば購入することができる。日本でもこうしたプラットフォームがあれば、よりライブコマースが広がるのではないかと感じました。

ひとつ反省点があるとすれば、通信環境の問題で中国と日本の間に時差が発生してしまい、披露しようと考えていた小ネタが思うようにお伝えできなかった点でしょうか。臨機応変な進行力も必要ということがわかりました。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

ECに関する情報を、さまざまな切り口からお届けできればと思います。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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