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ECzine Day 2017 KANSAI&Autumnレポート (AD)

急激なトラフィック変動にも柔軟に対応!ECサイトの運用課題をAzureで解決

 従来はECサイトのシステムを自社で構築・運用するか、EC専用の機能をサービスとして利用する形態(SaaS)が一般的だったが、昨今ではPaaSと呼ばれるクラウド上のシステム基盤を活用して独自のサービスを稼働させるケースも増えている。「ECzine Day 2017 Autumn」では、日本マイクロソフトの平岡一成氏が同社のPaaS「Microsoft Azure」を活用したECサイト構築のメリットについて、国内外の事例とともに紹介した。

大きな負担となるECサイトのシステム運用

日本マイクロソフト株式会社
パートナー事業本部 パートナー技術統括本部 クラウドソリューションアーキテクト
平岡一成氏

 前職では大手EC企業でバックエンドシステムの開発・運用に携わっていた日本マイクロソフトの平岡氏。そうした自身の経験もふまえ、まずはECサイトのシステム運用における課題について解説した。

 ECサイト運営にあたっては、商品の受発注や在庫管理、顧客サポート対応、各種キャンペーン立案・実施など、さまざまな業務が必要となる。こうした「ショップ」としての本質的な業務のほかに大きな負担となっているのが、サーバーの維持管理や不具合対応などのシステム運用業務だ。

 ECサイトに限った話ではないが、一般的にITシステムは新規開発・構築時よりも稼働後に発生するコストのほうが大きい。平岡氏は、企業情報システムの運用管理に関する実態調査(日経BP社『ITpro』より)や平成28年度政府情報システム投資計画(内閣官房『ITダッシュボード』より)のデータを提示し、運用・保守コストが75%以上を占めていることを強調した。

企業のIT関連コストの内訳

 「ほとんどの企業が新規開発に十分な予算を確保できず、なかなか思うようなスピードで新たな事業やサービスを展開できないのが実情です」(平岡氏)

 システム運用業務の内容としては、サーバーの監視、セキュリティリスクへの対応、サーバースペックや台数の調整などが挙げられる。これらはもちろんECサイトの運用においても共通する業務であり、いずれも人的コストは大きい。

 また、こうした運用業務に割り当てる人材が不足しているケースも多い。そのため業務が属人化しがちで、「万一の障害時などに対応が大幅に遅れてしまうリスクなども懸念されます」と平岡氏は指摘する。

PaaSを活用したECサイト構築で運用負荷を大幅に軽減できる

 このようなシステム運用の課題を解決するうえで有効なのが、PaaS(Platform as a Service)の活用だという。PaaSとは、サーバー、OS、ソフトウェア(ミドルウェア)の機能を従量課金で利用できるクラウドサービスだ。

 「PaaSを活用してECサイトを構築すれば、サーバーの稼働監視やOSのセキュリティパッチ適用などは不要となり、運用負荷を大幅に軽減できます。システムの基盤となるプラットフォームはクラウド側で提供・管理しているので、ユーザーによる管理が必要なのは、その上で稼働するECのアプリケーションや各種機能のみ。つまり、システム運用の中でも本来最も注力すべき部分に限定されます」(平岡氏)

PaaSでユーザー側が管理するのはアプリケーションより上のレイヤーのみ

 EC分野におけるクラウドサービスとしては、ECに必要な機能そのものをサービスとして提供するSaaS(Software as a Service)も広く利用されている。PaaSとSaaSの違いとしては、自由度の高さが挙げられるだろう。カスタマイズの余地が少ないSaaSに対して、PaaSでは選択したOSやミドルウェア環境に対応する範囲で好きなECパッケージを導入したり、独自にECアプリケーションを開発することも可能だ。

次のページ
マイクロソフトが提供するPaaS「Azure」とは

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この記事の著者

萩原 敬生(ハギワラ タカオ)

ライター。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://eczine.jp/article/detail/5194 2017/11/28 11:00

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