感じた営業部の困惑 現場の連携がEC化を後押し
湯浅(インターファクトリー) 私も、BtoB企業のEC化を支援する中で、営業部との連携の重要性を実感する場面が多いです。営業担当者からすると、今まで自分が行ってきた業務が奪われ、評価にも影響するのではないかと不安に感じるからでしょう。
実際に、ダンロップスポーツマーケティング様の支援にあたって印象的だったエピソードがあります。BtoB-ECサイトの立ち上げ時に、全国の営業部の役職者に向けた説明会を行ったときのことです。リアル開催でしたが、皆さんが困惑していた様子が記憶に残っています。
吉村(ダンロップスポーツマーケティング) 説明会だけでは不十分だと感じ、社内で個別の勉強会を何度も開催して、メリットを伝えていきました。中には、早い段階で理解を示してくれた営業メンバーもおり、ありがたかったです。彼らが、所属するチームの他メンバーにさらに丁寧な説明をするなど、BtoB-EC利用の促進に積極的に関わってくれました。

取引先の利用率が2倍に急増 複雑な商習慣に対応できた理由とは
湯浅(インターファクトリー) BtoCとBtoBの大きな違いは、小磯氏が挙げたような取引の複雑さにあります。そのため、EBISUMARTはクラウド型でありながら、各社の特徴に合わせた開発が行える仕組みです。ダンロップスポーツマーケティング様の場合は、特にゴルフクラブのカスタム機能が特徴的だといえます。

小磯(ダンロップスポーツマーケティング) 取引先様から、ゴルフクラブのヘッドやシャフトの変更、グリップの長さの調整をリクエストされるケースが非常に多いです。ここまで細かな注文を、FAXや電話でミスなく受けるのは容易ではありません。また、取引先様にとっても利便性が高いとはいえないでしょう。
そこで、2024年にBtoB-ECサイト上でカスタム注文ができる機能を追加しました。結果的に、取引先様のBtoB-ECサイト利用率が2倍に増えています。
湯浅(インターファクトリー) BtoB-ECと一言でいっても、企業によって必要な仕組みは異なります。そうした状況も考慮し、EBISUMARTではデフォルトの機能+αに対応できる体制を整えています。BtoB-ECサイトの立ち上げにあたっても、ダンロップスポーツマーケティング様、当社内のエンジニアの両方と密にコミュニケーションを取り、必要な機能と開発作業を取捨選択していきました。
小磯(ダンロップスポーツマーケティング) カスタム機能の実現には、基幹システムに加えて、そのほか複数の関連システムとの連携が必要でした。また、ゴルフクラブは新しいモデルが次々と登場するため、そのサイクルに合わせて情報をアップデートし続けなければなりません。こうした複雑な仕組みを構築するために、インターファクトリー様とは何度も認識のすり合わせを行いました。当社の希望を汲み取りながら進行いただき感謝しています。