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【ハイブリッド開催】ECzine Day 2025 Winter

2025年2月4日(火)13:00~18:45

ECzine Day 2025 Winter レポート

偏愛重視なPtoCがブランドにもたらす変化 ビームス「B印MARKET 個人商店」が3年の発見を共有

 店舗・ECサイトなどチャネルを問わず、スタッフの個性を生かした接客体験をあらゆる角度から提供する株式会社ビームス。2022年2月には、企業としてPtoC(Person to Consumer)を推進すべく、新たにメディアコマースビジネス「B印MARKET」内に「B印MARKET 個人商店」を立ち上げている。2025年2月4日開催の「ECzine Day 2025 Winter」にて、同社カスタマーエンゲージメント本部デジタル部 部長の岩城澄氏が登壇し、「ビームスの太鼓判。Selected by “BEAMS”」を掲げた同ビジネスの概要や自社ECとの棲み分け、オリジナリティある取り組みが生まれる源泉について紹介した。

スタッフのメディア化に取り組むビームス 顧客体験設計の肝は?

 今回登壇した岩城氏は、店舗での販売業務を経て2010年よりビームスのEC部門に所属。EC事業の拡大をミッションとし、2018年には関西EC部門の立ち上げにも参画。現在は自社EC部門の責任者としてカスタマーエンゲージメント本部 デジタル部でビション・戦略の策定、プロジェクト管理や従業員のマネジメントを担っている。

 1976年に、American Life Shop BEAMSとして原宿に6.5坪の店舗をオープンしたところから歴史が始まったビームスは、現在約30のレーベルを運営。BtoCでものを販売するだけでなく、サービスの提供や異業種協業などのプロジェクト実施、BtoBブランドの運営など、多方面に事業を展開している。

「当社は古くから公式サイトに力を入れており、2016年に当時別々に存在していた公式サイト『BEAMSオフィシャルサイト』と自社EC『BEAMS Online Shop』を統合する形でリプレイスしました。

 自社EC機能も搭載した現在の『BEAMS公式サイト』は、ビームスが発信する特集やニュース、スタッフコンテンツを一つのサイトで見られる点が特徴です。『商品を購入する』という明確な目的がなくても、日々様々な情報を得られる場であることに加え、スタッフをメディア化しているところもポイントです」

株式会社ビームス カスタマーエンゲージメント本部デジタル部 部長 岩城澄氏
株式会社ビームス カスタマーエンゲージメント本部デジタル部 部長 岩城澄氏

 スタッフのメディア化を進める上でビームスが意識しているのは、「スタッフコンテンツの充実度」だ。岩城氏は、提供しているコンテンツとして「スタイリング」「フォトログ」「ブログ」「ビデオ」の四つを挙げた。

「各コンテンツはお気に入り登録が可能で、お客様は商品やスタイリングだけでなく、ニュースや特集など、後で見返したい情報を自らまとめることができます。これらはタイムラインとして表示され、ユーザーは自身に最適化された情報を常に得られるため、パーソナライズメディア化している点も特徴です。

 このようにデジタル接客を通してお客様と深くつながる新たな関係性を生みながら、当社ではこれらのコンテンツを発信する店舗や個人の売上、ファン化力なども定量的に確認しています」

BEAMS公式サイトのイメージ図
クリックすると拡大します
BEAMS公式サイトのイメージ図
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 こうして顧客とのエンゲージメントを高める中で、ビームスは2024年9月に会員プログラム「BEAMS CLUB」のリニューアルも実施している。

「本リニューアルは、お客様との中長期的な関係構築、ブランドロイヤリティ向上などにつながるよう、愛着・ファン度を高めていただけるような設計を行っています。ステージの判定基準にマイルを導入し、購入以外のアクションでも貯められる単年でリセットしない『行動マイル』を取り入れました。また、上位ランクを目指しやすいようステータスは月次更新にし、新たなステージも設けています」

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デジタル接客に熱狂をかけ合わせ、BtoB取引も促進する「B印MARKET 個人商店」

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この記事の著者

市川 証(イチカワ アカシ)

フリーランスフォトグラファー。結婚式や家族の撮影を中心に活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

清家直子(セイケ ナオコ)

フリーライター。地方新聞社で報道記者として、行政や事件報道に従事。現在は、企業オウンドメディアやビジネス系、法律関連サイトなどでインタビューを含めた情報発信を行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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