ブルックス、日本初オンライン・オフラインで「PayPal」導入
コーヒー通販大手のブルックスは、2000年からオンライン通販を開始した、EC業界では老舗かつ大手である。
海外からブルックスのコーヒー等が購入できる「BROOK'S coffee Global Market」を持ち、台湾のショッピングモールにも出店、2013年8月には台湾に実店舗も出すなど、グローバル展開にも積極的だ。そもそも、決済サービス「PayPal」の導入検討はここから始まった。
そんなブルックスが、実店舗「BROOK’S CAFÉ原宿店」をオープンしたのが2014年6月28日。卸売市場には古くから10店舗ほど出店していたというが、消費者向けでは神奈川県にあるコーヒー焙煎工場の敷地内に設けたのみ。都内では原宿店が初となる。
リアルなコンセプトショップの目的を、ブルックス代表の小川裕子さんは「オムニチャネルを意識した」と言う。
「オンラインにおいては、国内ECから海外ECへというのを1つの軸にやっていきますが、やはりオンラインはお客様と会話ができないので、バーチャルな世界だと言えます。そういったバーチャルとリアルをつなぐのが、オムニチャネルだと捉えています」
グローバル、オムニチャネル戦略の一手として、PayPalのオンライン・オフライン両方での導入となった。日本初の画期的なことではある。しかしブルックスは、ただ導入するだけでは終わらない。
BROOK’S CAFÉ原宿店では無料Wi-Fiを設置。そこから経由でのみ接続可能な、原宿店限定のECサイトを立ち上げた。ここではオトクなショッピングが可能になるなど来店者にインセンティブをつけると同時に、オフラインからオンラインへ誘導する。
加えて、外国語対応可能なスタッフも配置。無料Wi-Fiから接続するECサイトには、原宿に来た外国人観光客に、お土産として購入してもらおうという狙いもあり、海外に無料で発送できるキャンペーンを2015年1月31日まで実施している。当然、実店舗でコーヒーを飲む際にも、PayPal決済が外国人観光客に歓迎されるのは言うまでもない。
さて、では実際のオフライン-オンラインのPayPalでの決済の流れを見ていこう。