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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2021 Autumn レポート(AD)

集中せずに行える消費行動「タグる」 顧客の需要からECサイトの鮮度と価値を保つビジュアル活用を考える

 これまでのECサイトは、商品画像と説明文を工夫しながらいかにUIを工夫し、スムーズに買い物かごに入れ、決済していただくかが鍵を握っていた。しかし、生活様式の変化により顧客の購入スタイルにも変化が生じる中では、よりわかりやすい新たな訴求方法が求められている。2021年9月3日開催の「ECzine Day 2021 Autumn」にて、株式会社visumo 取締役の井上純氏が「ワークマン、シップス、加茂商事が進めるECサイトの新しいビジュアルコンテンツ活用~アフターコロナを見据えたデジタル接客強化術を最新事例で紹介~」をテーマにセッションを実施。ECサイトにおけるビジュアル訴求の重要性や活用事例を紹介した。

多様化するビジュアル活用の鍵は「タグる」という感覚の理解から

株式会社visumo 取締役 井上純氏

 井上氏はセッション冒頭で、開口一番このように語った。

「Googleによれば、ネットショッピングをする人の50%が、『意思決定にビジュアルが役立つ』と答えています」(井上氏)

 こうした結果を踏まえ、すでにGoogleでは検索におけるビジュアル訴求を重視している。たとえば『NIKE スニーカー』と検索すると、検索結果一覧にはさまざまな商品の写真とともに、商品名や商品を掲載しているECサイトのリンクが出現する。「ショッピング」「画像」タブにおいては、テキスト情報よりも画像情報が大半を占めている状況だ。

「ひと昔前はテキストベースの検索結果が主流でした。しかし、今は画像がメインとなっています。当社のクライアント各社と話をしていても、今はビジュアルを重要視する事業者が大半です」(井上氏)

 もちろんGoogleも事業者側も利用者のニーズに合わせて対応した結果、このような変化が生じていると言えるが、この動きは検索の代名詞とも言える「ググる」という言葉をもはや過去のものへと押しやっている。井上氏も「今は『ググる』だけではなく、『タグる』という消費者行動は想像以上に普遍的になっている」と説明する。

 「タグる」とは、「ハッシュタグ(#)で検索する」と「手繰る」の意味合いを持ち、InstagramなどのSNSでもの・ことを探す際に用いられる検索手法だ。直感的なビジュアルをきっかけに情報を深掘りする行動は、いまや通勤時間や仕事の合間、余暇の時間などいつ何時も欠かさず所持するスマートフォンで行われている。

「文字を読むのは、集中力を使います。生活の合間で行う『タグる』は、集中せずとも行える消費行動です。事業者は、直感的に得ることができる情報にフォーカスを当てる必要があるでしょう。ただし、決してテキストが不要になったわけではありません」(井上氏)

 「タグる」行動が浸透した背景には、情報のリアルタイム性も関係している。「ググる」という行動により得た情報はSEOによる結果であり、そこに最新の情報が掲載されているとは限らない。対する「タグる」ことで得た情報は、SNSの利用者が投稿した鮮度高いものと言え、最新の情報をより素早く見つけることができる。こうした利便性により、10代・20代といった若年層だけではなく、30代・40代・50代にも「タグる」行動が浸透しつつあると言える。

「『タグる』という行動は、いわばウィンドウショッピングをしている状態です。そこから購入検討の段階に入った際には、スペック・レビュー・ショッピングガイドを読むといった行動を起こすため、文字情報は欠かせません。しかし、そこに至るまでに直感的な情報、つまりビジュアルを届ける必要があるのです」(井上氏)

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この記事の著者

奥野 大児(オクノ ダイジ)

1971年生まれのライター・ブロガー。20年ほど企業内でデータベースエンジニアや社内SEを経験してからフリーに。 執筆ジャンルは、IT・ガジェット・歴史・ドラマ・グルメ・将棋・旅など。ブロガーを活用したPR施策も受け付けています。●Blog:https://www.odaiji.com/blog/ Tw...

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