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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

これからのブランドと接客を考える

「圧倒的」の追求がブランドを支える メーカーズシャツ鎌倉がECに持ち込んだ接客とは


 2020年代、小売のありかたや接客の概念に劇的な変化が訪れています。変わりゆく時代の中で、企業・ブランドを運営する方々は自身の個性や長所を活かしながら、新たな挑戦を続けていることでしょう。当連載では、PLAY inc.の四元さんが小売や接客、ECビジネスに携わる方とともに「これからのブランドと接客」について語ります。第1回は、メーカーズシャツ鎌倉のデジタルマーケティングに携わる株式会社サダ・マーチャンダイジングリプリゼンタティブ 田原さんとの対談です。

カスタマーサービスやMDの経験を経てデジタル部門の執行役員へ

四元(PLAY inc.) メーカーズシャツ鎌倉さんとお付き合いがありながらも、実は田原さんのキャリアについてお聞きする機会はこれまでありませんでした。改めてこれまでの経歴を教えていただけますか?

株式会社サダ・マーチャンダイジング・リプリゼンタティブ 執行役員 デジタルリテール本部 田原和敏さん

田原(サダ・マーチャンダイジングリプリゼンタティブ) 実は僕自身は販売員の経験を経て本部に来たのではなく、ECを担当するアルバイトとして入社したところから当社でのキャリアをスタートしました。入社は2011年の4月、ちょうど東日本大震災の直後でした。会社としてはEC事業が伸び始めていて、人手が足りないということで現在も一緒に働いている友人から誘いを受け、面接を受けたという経緯です。

 アルバイト入社だったため、面接は一度しかなかったのですが、現在の代表取締役(当時の常務取締役)とオンラインショップの責任者の計2名と話をしました。正直に申し上げると、僕はそれまでメーカーズシャツ鎌倉の存在を知らず、慌ててシャツとネクタイを実店舗で買ってから面接に行ったのを覚えています。知識がないため、理論武装でいくことは難しい。とは言え、働くのであれば人生にかかわる問題であると考えたので、まずは取締役会長(当時の代表取締役会長)のブログ記事すべてに目を通しました。当時は若造だった僕が言うのも何ですが「すごくおもしろそうな人だ」と思ったんですね。「この人と一緒に働いてみたい」と思えたので、面接でその旨を素直に伝えました。

 そして採用の返事をいただき入社したのですが、最初にかかわったのは、カスタマーサービスや物流などのバックオフィス業務でした。そこから業務の幅を広げ、メンズシャツやネクタイ、小物類のディレクションといった商品企画、ECの販売戦略などの業務を網羅しつつ、ECシステムやデザインなどを学び、2015年にオンラインショップの責任者になりました。施策展開を進めていく中で評価をいただき、2020年よりデジタルリテール本部の執行役員に就任した、という経緯になります。

四元 なかなか珍しいキャリアですよね。顧客対応に始まり、物流やMDの経験まで積んだ上でデジタル部門の責任者になったというのは、少なくとも僕はほぼ聞いたことがないケースです。

田原 僕自身、入社するまではほぼ会社勤めの経験がなかったこともあり、会社員に対して「上司の捺印がないと何もできない」「派閥争いがある」などといった偏見をもっていました。しかしいざ入ってみたら、経営陣の考えかたがとても斬新で「仕事って楽しい」と思えたのです。

 とくに当社はメイドインジャパンを貫き通し、お客様に喜んでもらうことを追求している会社です。代表取締役からもよく「商品よりサービスを売ろう」と言われるのですが、利益を追うのではなく会社とお客様の互いの幸せを追求しているんです。そこが僕が会社員に対して抱いていたイメージと大きく異なっていて、「会社のために何ができるかな」と考えながらひとつずつ行動に移していたら、自然と今のポジションにいたという形ですね。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

PLAY Inc. 代表/TopSeller.Style 主宰 四元 亮平(プレイ ヨツモト リョウヘイ)

 PLAY Inc. 代表/TopSeller.Style 主宰。アパレル企業だけでなくBMW japanなど他業界でも「マーケで強くするセールス戦略」コンサルティングを提供し、近年はリテールDX化...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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