カスタマーサクセスに含まれるからサイト改善が継続して実施できる
Service Cloudとの連携により、コミュニケーターが本来の能力を発揮するのに貢献するのはもちろん、Commerce Cloudもコマースシステムとして、ノース・モールにさまざまな恩恵をもたらしている。
「当初の目的のとおり、各部署の業務フロー簡素化が実現しましたし、複数システムの管理を行う必要がなくなったことでそれに伴うコストが抑えられています。またITインフラの視点では、Commerce Cloud導入後はSalesforceに一任できますから、たとえばトラフィックが増加する際にサーバーのスケールを増やすといった作業がなくなり、他の業務に集中できるようになっています。プロモーション施策についても、Commerce Cloud内で一元管理が可能になりました。ブランドやチャネルごと独自に施策を実施していた頃には、トラブル等が発生した際には原因を突き止めるのに時間を要していましたが、そういった非効率も解消されました。また、システム部門に依頼せずとも、さまざまなプロモーション施策がユーザー部門で完結できるようになったのは大きいですね」(小山さん)
リニューアルに伴い、ドメインを変更したにもかかわらず、オーガニックを含むトラフィックに変動はなく、売上もそう落ち込んではいないと言う。SEOをはじめとしたデジタルマーケティングは慎重に検討を重ね、ティザーサイトも用意、顧客に対してはさまざまなメディアから何度もメッセージを送るなど、万全の事前準備を行ったことが功を奏した。
「Salesforceの専属カスタマーサクセスの方についていただいているため、月に一度、サイトの改善のご提案をいただいています。Commerce Cloud内の分析画面を見ながら、効果が出そうな改善から優先して実行しています。以前は、サイト改善を行う際には、専門のコンサルティング会社に依頼するなど都度費用がかかっていました。導入後は、Commerce Cloudのカスタマーサクセスの範囲内でご提案いただけるため、コストも下がりましたし、やるべき施策を自分たちで選択し、注力できるようになっています」(小山さん)
まだ売上に占める割合はそれほど大きくないが、Marketing Cloudを活用した施策による売上も伸びつつあり、これから本格的な活用を進めていく方針だ。
「Service Cloud、Commerce Cloudと連携し、カート放棄、ブラウザ放棄といった鉄板シナリオを実施しています。Service Cloudで管理している顧客情報から、特定のセグメントに向けたプッシュアクションも実施していますが、Salesforce同士で連携しているため、わざわざデータを取り込む等の下準備なしに施策を行えるのが良いですね。PIタグを用いることで、顧客の閲覧履歴などからメールコンテンツなどを変更するなど、One to Oneのコミュニケーションも実施できました」(小山さん)